写真家・吉住志穂流
子どもと楽しむ思い出プリント活用法

家族との思い出をプリントして楽しもう

写真家・吉住 志穂流 子どもと楽しむ思い出プリント活用法

写真家・吉住志穂流
子どもと楽しむ
思い出プリント活用法

家族との思い出をプリントして楽しもう

せっかく撮った楽しい思い出をデータで保存しておくだけではもったいない。写真家・吉住志穂流の撮影テクニックや写真をまとめて思い出をいつまでも楽しむ活用方法を聞いてみました。

吉住 志穂(よしずみ しほ)

1979年東京生まれ。2001年日本写真芸術専門学校を卒業。写真家の竹内敏信氏に師事し、2005年に独立。自然の「こころ」をテーマに、花のクローズアップ作品を撮影し、写真誌での執筆や講演会の講師などを務める。その中で、写真家とママ、両方の目線で娘を撮影することが日常の楽しみとなっている。

公益社団法人 日本写真家協会(JPS)会員
写真展「Heartful Flowers」「Yin&Yang」「花時間」など

写真家・吉住 志穂さん

01子どもは撮影データを見られますか?
プリントで思い出を残そう

吉住さんはどうしてデータ保存だけでなく、プリントに残すのですか?
吉住:私は写真家であり、ママでもあるので、日常的に娘の姿を撮影しています。子どもの成長は早いもので、日々の変化を記録しておきたいと、近所のお出かけにもカメラを持っていくようにしています。皆さんも誕生日、クリスマス、旅行など、家族との楽しいイベントのたびに、たくさんの素敵な思い出を写真に残していることでしょう。そんな写真データをどのように管理、保存していますか。記録メディアやパソコン、ハードディスクに入れたままという方が多いようですが、万が一、機器が故障してしまえば、大事なデータが一挙に失われてしまいます。そこで、私の場合、ライフワークの作品データと同じように、娘の写真も同じデータを複数のハードディスクに保存しています。片方が壊れても、もう片方は残る可能性が高いので、データを失わずに済みます。幼いころの写真はどうやっても撮り直すことができません。バックアップをしっかりとして写真データを残しましょう。
 しかし、そのデータを子どもが容易にみられますか。親の持っている機器に入ったデータはなかなか見られないのではないでしょうか。子どもの成長を記録した写真は親にとっての宝物ですが、写された子どもにとっても家族との楽しい思い出をよみがえらせる大切なアイテムです。そこで、私は複数の機器へのデータ保存とともに、いつでもサッと子どもが見られるようにプリントしてアルバムにしています。親が写真を撮って満足するのではなく、形にしてこそ、親から子へと残してあげられるのだろうと思います。
子どもは撮影データを見られますか? プリントで思い出を残そう

吉住さん コメント

誕生日、七五三、卒園式、入学式と、子どもの行事は親にとっても、子どもにとっても思い出深いものです。ステキに撮れた写真はスマホやパソコンに残すだけではなく、どんどんプリントして残しましょう。お部屋に飾ったり、アルバムにして親子で共有し、いつでも見られるようにしてあげると喜びますよ。

02吉住流 撮影テクニック

子供のかわいい表情をとらえるコツを教えてください。
吉住:子どもを撮るには「愛情」と「撮影のテクニック」の両方が必要です。子どもをうまく撮りたい、かわいい表情を残したいという親の愛情こそが、いい表情を引き出すのです。腕利きのプロカメラマンがどんなに頑張っても、パパやママに向けてくれるような笑顔を引き出すのは難しいものです。子どもの笑顔は誰が見ても可愛いものですが、親としては泣き顔、怒り顔さえも愛おしくてたまらないもの。子どもが見せてくれるさまざまなな表情を収めていきましょう。しかし、愛情だけではうまく撮れないのが写真の難しいところ。撮影には機材を使いますから、テクニックを知ることも大切です。今回は「ふんわり撮る」をテーマに「光」「明るさ」「ぼかし」についてアドバイスしましょう。
 2枚の写真ともに、肌がなめらかに写っているのは逆光を選んでいるから。逆光とは人物の背後から光が当たる状態で、顔が影になります。順光では顔の形に沿って影ができますが、逆光では顔全体が影になるため、輪郭そのものがやわらかく再現されます。これがふんわりのポイント。しかし、逆光は暗く写るので、露出補正をプラスへ動かして明るくします(詳細は機種ごとの取扱説明書をご覧ください)。これで実際よりも明るくふんわりと感じます。また、望遠にズームして撮るとボケやすくなるので、背景がすっきりします。この3つを覚えておくと写真が劇的に変わりますよ。
吉住流 撮影テクニック1

吉住さん 作品コメント

室内で撮るときは直射日光が当たらない窓辺がベスト。手前が影になるので顔が滑らかに写っています。そのときは明るく調整するのを忘れずに。舌をペロッと出した表情がかわいくて撮った一枚です。

吉住流 撮影テクニック2

吉住さん 作品コメント

写真が棒立ちでピースばっかりじゃ、おもしろくないですよね。自然なポーズ、そして、あえて目線を外すことで伸びやかな雰囲気を出しました。子どもを見上げるように撮ると上を向いているような開放感が出ますよ。

03かんたんにできる!
親子でアルバム写真集をつくってみよう

写真をまとめて、思い出を写真集に残すことの楽しさについて教えてください。
吉住:娘の成長を記録することは私にとっての楽しみでしたが、子どもが大きくなるにつれ、私が残してあげられる「贈り物」を作るような気持ちに変わりました。娘が大人になって、仕事をしたり、結婚したり、子どもが生まれたりするだろう未来に、こんなに可愛かった、愛されていたとアルバムを通して伝えたいと思っています。最近では娘が自ら、本棚からアルバムを取り出して、赤ちゃんのころの写真を見てはこれが自分かと不思議がったり、懐かしい保育園の仲間の写真を見ては思い出をお話ししてくれます。写真をしっかり管理、保存すること。そしてプリントやアルバムにすることで、思い出は形に残してあげたいものですね。
かんたんにできる! 親子でアルバム写真集をつくってみよう1
吉住:しかし、アルバム作りとなるとたいへんな作業と感じるかもしれません。それを、子どもと一緒に楽しんでみてはいかがでしょうか。一緒に写真を選び、プリントし、アルバムにする。子どもにとって、パパやママと一緒に作業をするのは楽しいものですし、パソコンやプリンターを扱える楽しさがあります。エプソンの「かんたん手づくりフォトブック」はプリントアウトした写真を挟み込むだけなので、好きな写真を選んでプリントするだけ。複数枚プリントすれば、同じアルバムをおじいちゃん、おばあちゃんに送ってあげることもできますね。孫が手作りしたアルバムとなれば、きっと喜んでくれるでしょう。A4サイズなので一枚一枚が大きくて迫力があるし、手を添えてあげれば、7歳の娘でも作れました。親子で楽しくアルバムを作り、ぜひ家族の思い出をアルバムという形で子どもへと繋いであげてください。
かんたんにできる! 親子でアルバム写真集をつくってみよう2

かんたん手づくり
フォトブックのメリット

エプソンの写真高画質プリンターなら低印刷コストなので、気に入った写真はどんどんプリントしましょう。そして、子どもの成長に合わせて、何冊でも残してあげたいものですね。作業はプリントアウトした写真を挟むだけなので、後から違うプリントに差し替えられるのも嬉しいです。

かんたんにできる! 親子でアルバム写真集をつくってみよう3

かんたん手づくり
フォトブックの活用方法

今回はA4タテのアルバムを選んだのですが、A3対応のプリンターで出力した写真を半分に切ると、見開きのページが作れます。基本はA4なのでL判の写真を貼り付けるよりも大きく感じますが、さらにダイナミック感があるので開いた時の迫力が違います。アルバムというよりも写真集みたいですね。人物が左右のどちらかによっている写真で挑戦してみてください。