ニュースリリース
2019年5月29日
セイコーエプソン株式会社

構造ヘルスモニタリングに最適な、加速度センサー『M-A552』を新開発

- 高精度センシング技術で、より安全で安心な社会インフラの実現に貢献 -

『M-A552AC1』

『M-A552AR1』

セイコーエプソン株式会社(本社:長野県諏訪市、社長:碓井 稔、以下エプソン)は、このたび高性能な3軸加速度センサーの新ラインアップとして、産業用途に最適なインターフェースである、CAN*1対応の『M-A552AC1』とRS-422*2対応の『M-A552AR1』を開発しました。両製品ともサンプル出荷を2019年夏から開始し、2020年春の量産開始を予定しています。

2014年にエプソンとして初となる加速度センサー製品を発売以降、当社加速度センサーは、さまざまなアプリケーションに採用され、多くの実績と高い品質により、市場から高い評価を得ています。近年、社会インフラの老朽化や維持管理・更新の費用増大などが社会問題として広く認識され、それらの問題の解決手段として、センサーを用いて構造物の健全性を診断する「構造ヘルスモニタリング」と呼ばれる技術のニーズが高まっています。

今後の本格的な構造ヘルスモニタリング技術の普及に向けて、必要な1µG/√Hz以下のノイズ性能(サーボ加速度*3クラス)と耐久性・生産性に優れた新製品「M-A352」を開発し、2019年5月からサンプル出荷を開始しました。本製品『M-A552AC1』、『M-A552AR1』では、「M-A352」の性能を維持しつつ、お客様からご要望が強かった、産業分野で幅広く採用されているCANおよびRS-422インターフェースをそれぞれ標準装備し、金属筐体パッケージ化によりIP67 相当の防水・防塵性能を実現しました。これらの高い耐環境特性により、長距離、高安定性、高信頼性が要求される多様な産業アプリケーションへ適用可能です。

  1. *1 CAN(Controller Area Network):車載機器・産業機器などで使用されるネットワークプロトコル
  2. *2 RS-422:産業・工業製品などで使用されるシリアル転送のインターフェース仕様
  3. *3 サーボ加速度計:地震観測や土木構造物の微動計測に広く使用されている高精度な加速度センサー原理方式

本製品は、構造ヘルスモニタリングなどの産業分野で要求される高性能で柔軟なシステムの構築を軽易にできます。さらに、多ノード(多点)計測や同期計測といった複雑で高度な計測システムの構築も容易に実現可能です。また、屋外などの厳しい環境下でも、簡単に設置、接続し計測できるため、お客様のシステム開発期間を大幅に短縮できます。

【新製品の特長】

  • 従来品の4倍となる高い耐衝撃性を実現:1,200G(従来品 M-A550シリーズ:300G)
  • 低ノイズ:0.5µG/√Hz typ.
  • 広い計測ダイナミックレンジ:27bit
  • ノイズに強い独自のダイレクト・デジタル変換技術を採用

■アプリケーション例

構造ヘルスモニタリング(ビル・道路付帯構造物・橋・トンネル・鉄塔など)、地震観測、環境振動計測、産業機器の状態監視、無人機(地上車・海底探査など)、産業機器・車両の振動・軌道計測、など

■本製品の概仕様

製品型番 M-A552AC1 M-A552AR1
通信インターフェース CAN RS-422(4線式全2重)
通信プロトコル CANopen準拠 -
ビットレート 1Mbps(Max.) 460kbps 固定
搭載センサー エプソン製 加速度センサー M-A352
検出範囲 ±15G
バイアス誤差 2mG
感度 0.06µG/LSB
ノイズ密度 0.5µG/√Hz,rms @0.5Hz~
耐衝撃 1,200G @0.2ms, half-sin
電源電圧 9V~32V
消費電流 35mA typ. @ 12V 49mA typ. @ 12V
動作温度範囲 -30℃ ~ +70℃
防水・防塵対応 IP67相当
サイズ 65 × 60 × 30mm(突起部を含む)
重量 128g

*本概仕様は、予告なく変更される場合があります。

なお当社は、2019年6月5~7日に東京ビックサイトで開催される、センシング技術と新たな価値創造をつなぐ展示会「Smart Sensing 2019」のエプソンブース(西4ホール、4-151番ブース)で、本製品を展示予定です。

【関連ニュースリリース】

2018年9月3日発表:構造ヘルスモニタリングに最適な、加速度センサー『M-A352』を開発

【関連リンク】

本製品の詳細情報は下記WEBサイトをご参照ください。なお、WEBサイトからのお問い合わせも可能です。

URL:www.epson.jp/prod/sensing_system/

【お客様のお問い合わせ窓口】

セイコーエプソン株式会社 MSM推進プロジェクト / デバイス営業部

URL:https://cform.epson.jp/form5/pub/e063/sensing_system

以上

記載されている情報は発表日現在のものです。予告なしに変更になる場合がありますので、あらかじめご了承ください。