Raspberry Pi社製品を利用した振動計測システム | センシングシステム | エプソン

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Raspberry Pi社製品を利用した振動計測システム

■概要

加速度センサー・振動センサーをRaspberry Piに接続し、計測したデータをMicro SDカードに出力する計測システムをご紹介します。Raspberry Piを利用することで、コンパクトで省電力な計測システムを実現し、幅広い計測対象や計測場所に対応可能です。
また、防水性・防塵性を備えた加速度センサー・振動センサーと接続する計測システム(下記:システム構成②)も構築可能ですので、お客様の環境に応じてご利用いただけます。

阿蘇山での活用事例はこちら
なお、本計測システムはRaspberry Pi 4Bに対応しております。Raspberry Pi 5には未対応です。

■システム構成例

構成例①(組込みタイプのセンサーを使用)

加速度センサー:
M-A352AD10
振動センサー:
M-A342VD10
中継ボード
M-G32EV051

評価ボード
M-G32EV041

 
 
 

構成例②(防水・防塵タイプのセンサーを使用)

加速度センサー:
M-A552AR10
振動センサー:
M-A542VR10
RS422通信ケーブル:
KD-002-XXX
 
 
 
 

■複数台のセンサーで計測する場合

下記の計測条件で動作確認済みです。

使用センサー
(組込みタイプ)
センサー台数 サンプリングレート USB-C変換基板 USBハブ
振動センサー:
M-A342VD10
4台 3000sps 評価ボード:
M-G32EV041
ELECOM U2H-SN4NB
加速度センサー:
M-A352AD10
4台 1000sps
使用センサー
(防水・防塵タイプ)
センサー台数 サンプリングレート 接続方法 RS422-USB変換ハブ
振動センサー:
M-A542VR10
4台 3000sps 防水・防塵タイプのセンサーとホスト間のハードウェア接続ガイド(USB/LAN) StarTech
ICUSB234854
加速度センサー:
M-A552AR10
4台 1000sps

■ドキュメント

ドキュメント 説明
Raspberry Pi社製品を利用した振動計測システム セットアップマニュアル(PDF,2.9MB) 本計測システムを構築するためのマニュアルです。
Raspberry Pi社製品を利用した振動計測システム オペレーションマニュアル(PDF,1.6MB) 構築した本計測システムを利用するためのマニュアルです。

■プログラム

プログラム 説明
計測用サンプルコード(Python)(ZIP,89KB) Raspberry Piにインストールする計測用プログラムのサンプルコードです。
※本サンプルコードを利用する場合は、ソースファイル記載のライセンスに同意したことになります。
※本サンプルコードはRaspberry Pi 4Bに対応しております。Raspberry Pi 5には未対応です。

■阿蘇山での活用事例

九州中部にある阿蘇山で、長期間の地震計測に本システムを使用しました。システム構成例①に基づいてシステムを構築し、センサー部分はケースに収めた後、地中に埋めて計測を行いました。屋外設置の状態で2週間にわたる計測を無事に完了しました。

詳細は事例ファイル「地震を計測してみた!/解析してみた!」をご覧ください。

計測準備の様子

下記の画像を撮影した後、センサー部分は地中に埋め、Raspberry Pi には直射日光が当たらないように覆いを設置しました。

※Raspberry Pi の熱暴走を防ぐため、直射日光が当たらないように設置し 、ヒートシンク、ファン等の使用を検討してください。

事例ファイル 説明
地震を計測してみた!(計測データcsvファイル付き) 阿蘇山で本システム(構成例①)を使用した計測事例の紹介記事です。
地震を解析してみた! 上記の計測から得られた地震の振動データの解析内容の紹介記事です。

これらの技術記事は、下記の技術論文を元に作成しています。