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フォトコンテスト
作者が20代と若いこともあり、SNS的な世界観が生んだ〝現代的な風景写真”だと思いました。経験が浅い人は彩度が高くギラギラとした描写になりがちですが、本作はやりすぎず、適度な色で美しく仕上げられています。また撮影する場所やタイミングが十分に計算され、手間や時間をかけて撮られていることが写真からわかります。結果、スーパーブルームーンなどの多くの要素を取り入れつつ、色再現に優れ、構図も整った、完成度の高い作品になっていると思います。
作者によると、この写真は屋久島でパレスチナ出身の友人が、お祈りを捧げているシーンを撮影したとのこと。かなり特殊な状況ですが、本作はそうした場所や背景は別にしても、単純に写真として目を引く作品になっていると感じます。鬱蒼として薄暗い森の中で、線路の先の明るく光が差す方向に向かってお祈りを捧げているという構図もバランスが良く、ドラマチックなシーンを引き立てています。画面の隅々まで見入ってしまう、魅力的な作品です。
ストレートに人物を捉えたシンプルな写真ですが、何度も見たくなるような不思議な魅力があり、おばあちゃんの少し照れた表情も目を引きます。浮き上がって見える顔や背景のボケなどの描写は、神秘的でノスタルジックな印象です。作者が意識的にオールドレンズを用いて撮ったのではないかと想像します。ずっと撮りたかったおばあちゃんを、お気に入りのレンズで撮影したと考えると、撮影者としても共感できる作品です。ぜひおばあちゃんに受賞を伝えてください。
Bronze賞に1作品辞退があり、合計の入賞作品は107作品となります。
今回は全体のレベルが高く、どの作品も甲乙付け難かったです。これは、端的に機材の性能向上なども関係していると思いますが、それ以上に、SNSの普及などにより写真撮影機会がかつてないほど増えていることも影響しているように思います。SNSなどを用いて、日常的に写真を見たり、見せたりする機会が増えたことで、多くの方の写真が自然とレベルアップしているのだろうと感じました。
一方で、SNSの普及により、誰かの写真が注目されると、多くの人が同じ場所に行って同じ写真を撮るといった現象も起きています。つまり、「良い写真」を撮るための場所やアングル、構図、時間帯、機材などが可視化され、「良い写真」が、いわば〝飽和した状態”になってしまう。これを避けるには、被写体や構図などを工夫したり、プラスアルファの要素をより多く加えたりして、独自性を出す必要があります。
そうした視点で見ると、今回の受賞作は、突飛もない風景や珍しいものを撮ったものではなく、日常を捉えたものがほとんどでありながら、撮るタイミングや構図をわずかにずらすなどの「ひと工夫」が光っていた作品だったと感じます。
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