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エプサイトギャラリー
上田 義彦写真展についてのご案内
(2021年5月11日更新)
本展覧会は、5月12日(水)までエプサイトギャラリーで開催予定でしたが、緊急事態宣言の延長を受け、エプソンスクエア丸の内の臨時休館により会期を終了いたしました。
会期は終了いたしましたが、本展覧会会場で撮影した動画を公開しておりますので是非ご覧ください。
(注)本サービスは、YouTube™のサービスを使って提供いたします。
「椿の庭」
写真家・上田 義彦氏初映画監督作品「椿の庭」 同時開催写真展
このたびエプサイトギャラリーでは、写真家・上田 義彦氏が初の監督作品として手掛ける映画「椿の庭」の公開に合わせ、写真展を開催します。
これまでに数多くの広告写真を手掛け、その卓越した美学により国内外で高い評価を得ている写真家・上田 義彦氏。映画「椿の庭」は、上田氏が構想から15年をかけ脚本を練り上げ、監督、撮影を手掛けた自身初となる映画作品です。本作は穏やかな静寂に包まれた古い家で、日々を慈しみながら暮らすある家族の一年を描いた物語です。日本人が暮らしの中で育んできた美意識、そこから生み出された所作や佇まいを丁寧に捉え、上田氏ならではの陰影を伴う美しい映像で表現されています。
現在の私たちの暮らしぶりからは失われつつある、日常の中に宿る大切なものとその儚さを描いた本作は、鑑賞される方々にさまざまな気づきを与えるものとなっています。
エプサイトギャラリーの写真展『椿の庭』では、本映画で撮影されたフィルムから、上田氏にとって大切な、思い出深いシーンをセレクト。上田氏自身の中で長きに渡り培い、高めてきた「写真」という形に昇華させて表現しています。展示作品は、大判インクジェットプリンタ― SureColor「SC-P2005PS」で制作。映画「椿の庭」の世界を、陰影豊かな写真作品で表しています。
上田 義彦氏が紡ぐもう一つの「椿の庭」の世界を、エプサイトギャラリーでお楽しみください。
・作家コメント
『椿の庭』写真展に寄せて
家には、そこに住んでいた人々の記憶が、ありとあらゆる場所や物に宿っていて、そこに佇めば、長いあいだすっかり忘れてしまっていた、とても些細な、意味ももたない様な自分だけの小さな記憶が、突然鮮明に浮かび上がってきたりすることがあります。家には、そこに住んでいた家族の記憶が宿っている。そして、そんな家がある日取り壊されてしまったとしたら。そこに宿っていたはずの家族のそれぞれの記憶は、壊されてゆく家とともに、残酷に消えてゆき、そしてもう誰にもその記憶を思い出すことは出来なくなってしまうのです。
家というものは、住むということだけではなく、そこに住んでいた人々の記憶を宿す装置なのだということを描きたかった。そしてこの映画にはもう一つ、日本人の日々の生活の中に自然にあったはずの美意識、そこから表れてくる人々の所作や居住まい、佇まいといったことも、風土に根ざして創られた日本の家の構造がもたらしたものであり、日本人の根底にある独特の佇まいは、そこから来たものも少なからずあると思います。
風土に根ざして創られ、育まれてきた昔の日本の家の佇まいと、そこに暮らす人々の、世界に対する対峙の仕方や態度を表す居住まいや所作を通して、やはり日本という国は美しい、ということ、そしてそこに日々暮らす人々の暮らしが美しいということを描きたかった。そして、そんな家が、現在の我々日本人の暮らしぶりからは、ただ古くさく、薄暗い、ということや、当然他にも相続税の問題や家を継ぐ人がいないという問題など、理由は複雑であるということは承知ながら、日々どこかで美しい日本の家が壊されているのだということも想像して欲しかった。
この映画を見たことで、そんな家が一軒でも壊されることをまぬがれる事が出来たら、美しい日本の風景を永く次の人々に渡してゆけるとの想いからでもありました。
このことは、そのまま他のアジアの国々や、世界のどの国においてもまた同じ事が言えるように思うのです。
上田 義彦
・上田 義彦初映画監督作品 「椿の庭」
監督・脚本・撮影 上田 義彦
2021年4月9日(金)より シネスイッチ銀座ほか全国で順次公開
出演(敬称略):
富司 純子 沈 恩敬(シム・ウンギョン) 田辺 誠一 清水 紘治 / 張 震(チャン・チェン) / 鈴木 京香
第42回モスクワ国際映画祭 正式出品
第2回江陵国際映画祭 オープニング作品
写真展の様子
写真展の様子を動画でご紹介いたします。
(注)本サービスは、YouTube™のサービスを使って提供いたします。
©HIRAOKA SHOKO
写真家/多摩美術大学グラフィックデザイン学科教授
1957年兵庫県生まれ。日本写真協会作家賞、東京ADC賞、ニューヨークADC賞など、国内外の様々な賞を受賞。2011年にGallery 916を主宰。
代表作に、ネイティブアメリカンの聖なる森を捉えた『QUINAULT』、前衛舞踏家・天児牛大のポートレート集『AMAGATSU』、自身の家族にカメラを向けた『at Home』、生命の源をテーマにした『Materia』シリーズ、30有余年の活動を集大成した『A Life with Camera』など。近著には、Quinault・屋久島・奈良春日大社の3つの原生林を撮り下ろした『FOREST 印象と記憶 1989-2017』、一枚の白い紙に落ちる光と影の記憶『68TH STREET』、『林檎の木』などがある。
2019年、映画『椿の庭』を監督・脚本・撮影。2021年4月9日(金)より全国で順次公開。