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エプサイト
第5回 epSITE Gallery Award 受賞作品展
『今日も』
第5回 epSITE Gallery Award 受賞作品
この度、エプサイトギャラリーは南川 恵利写真展『今日も』を開催いたします。
本作は、エプサイトギャラリー2024年度公募展応募作品から、最も優れた作品として第5回「epSITE Gallery Award」に選出されました。
第5回「epSITE Gallery Award」受賞・南川恵利氏インタビューはこちら
▶ 作品紹介
『今日も』
結婚し、こどもが生まれた
毎日ほぼ同じ時間に、ほぼ同じことをする生活
同じことの繰り返し
生活の全てが家族のためにまわっていき
母親という役割をこなしていく
わたしがわたしでなくなっていくような錯覚
愛する家族のおかげで得る心の平穏と安定した生活
相反して増す退屈感と焦燥感
自分をたしかめるように客観的に機械的に写真を撮った
今日も、また
南川 恵利
▶ 選考委員コメント
鈴木 理策氏(写真家)
演出された作品のようでいて、同時に生々しくリアルな感じもあり、その塩梅が面白い。演出して撮影すると分かりやすい作品になるが、本作には偶然写ってしまったようなスナップ的要素もあり、その両方を兼ね備えた写真だと感じた。カメラを用いて客観視するという、写真の性質を生かし、少し引いたスタンスで撮っている点も面白い。展示では、各写真に正確な時間を入れるかどうかを検討する余地がありそうだ。時間を入れる場合は、インターバル撮影した中からセレクトしたものを展示していることが明確に伝わる工夫が必要と思う。
本尾 久子氏(インディペンデント・キュレーター)
子育てをめぐっては、物心両面の厳しい状況が、少子化の改善を阻む社会問題となっている。そうした環境下で、子育ての難しさに悩み翻弄されながら、可能性として写真という「道」を見いだした作者の懸命さが鮮烈に表れていた。作品は、定点撮影からセレクトし構成されている。その場所で起きる状況をある程度予測できたであろうから、写真が作者の訴えを反映する論理的な手法として成立した手応えを感じる。一方、セレクトされたランダムな撮影時刻の間に横たわる、作者の時間と心情に思いを馳せることにもなった。
エプサイトギャラリー公募展
選考委員とエプサイトが協議の上、応募作品の中から優れた作品を選出し、開催する展覧会です。
1985年、東京生まれ。2008年、慶應義塾大学経済学部卒業。
アパレルメーカーで営業やMD、その後はIT企業のweb広告コンサルタントを経て、現在は複数企業のコーポレート業務に従事している。
2022年、東京綜合写真専門学校入学、仕事を続けながら在学中。
2022年7月 個展「めくる」アイデムフォトギャラリー[シリウス](東京)
HP:https://www.eriminamikawa.com/
Instagram:@eri_minamikawa