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エプサイトギャラリー公募展・epSITE Gallery Award
デジタル、4×5判、6×7判と、いろいろなカメラで撮った作品を交ぜても、ひとつのまとまりとして見えるのは、作者に力がある証だ。夜の公園で長い時間シャッターを開けておくような撮影では、大変な苦労もあるだろう。すでに実力がみとめられている人ではあるが、それだけに、今回はどのような展開があるのかが非常に楽しみ。展示計画を3案も示しているし、本人の意気込みが伝わってくる。
子どもたちが帰ったあとの深夜の公園には、空想上の生物や恐竜、猛獣がひっそりと佇んでいる。外灯やビルから漏れる光を背景に彼らを撮ったら、「ゴジラ」や「ジュラシックパーク」のような世界が待っているのではないか。そんなイメージは山下をわくわくさせた。
「子どもの頃に見たアニメや特撮モノの、ちょっと不気味で怖い感じを想像したんです。実際に撮ってみたら、独特の色や、怪獣が動き出しそうな雰囲気が面白かった。
1カットにかかる露光時間が20~30分くらいで、その間じっと待つわけですが、冬場は特につらい。やっと撮り終わるという頃に、向こうから懐中電灯を持った人が歩いてきて変な光線が写り込んでしまった、なんてことも。よく警官に職務質問もされます。撮影の内容など説明すると、だいたい『ふ~ん。で、何が面白いの?』って言われます。『撮ってみないと僕にもわかりません』って答えます(笑)。
大判カメラのときは特にそうですが、本当に撮ってみないとわからない部分も多いんです。それでも中・大判カメラを使うのは、メインの動物だけじゃなく背景のビルも写るから。そのビルの窓に飾ってあるものまでしっかりと描写してくれるからです。大きくしたときに隅々まで見えると面白い。僕は基本的にネガを使うのですが、中判や大判のネガって、それ自体にも不思議な魅力がありますよね。この像が反転してどんな風に見えるかなって思うし、何というかトレーディングカードみたいな愛着が湧いてくる、というか。
こういう夜に撮影したネガを暗室で思いどおりにプリントするのは本当に難しいので、スキャンしてインクジェットプリントという方法にしました。覆い焼きも簡単だし、最後まで自分で色をコントロールできるのがとてもいい。
今回の展覧会は、半分くらいが新作です。今まで以上に“一枚一枚をしっかり見せること”や、大きなプリントにも挑んでみるつもりです。この写真でしか味わえない独特の迫力を、皆さんにお伝えできたらと思っています」