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エプサイトギャラリー公募展・epSITE Gallery Award
切り取り方やシャッターのタイミングがユニーク。「ひとコマ漫画」的なスナップからは、撮っている本人が楽しんでいる感じが伝わってくる。平面的に撮っている写真が多く、グラフィカルな面白さもある。北京の文化の土着性を絵柄としては取り込んでいるが、それを際立たせるのではなくモダニズムの感覚で処理しているのがいい。見る者が通りを歩いているような感覚になる展示を期待したい。
「プロなんで仕事ではいろんなものを撮影します。でもやっぱり人を撮るのが一番好きです」と鹿野貴司は笑う。彼のスナップには通りすがりの旅人と現地の人との自然な距離感があり、見る者をふらりと北京の路地裏へと誘う。
「2007年から十数回は北京を訪れていますが飽きないんですよ。いつ行っても必ず一度は“なんじゃこりゃ!?”っていうことに出くわす。その驚きは、人に対してだったり、開発ラッシュで目まぐるしく変わる風景にだったりします。まあ、必ずしも楽しい驚きとは限らないんですけどね(笑)。
今の北京って、オリンピック(1964年)前後の東京の風景と重なって見えるんです。著名な写真家たちがその頃の東京をたくさん作品に残していますよね。古い宅地と高速道路やビルが混在していてどんどん変化する、あの頃の写真が好きです。北京も同じで、立派なビルができる一方で、胡同(路地)には、東西南北に面した建物が中庭を囲む昔ながらの四合院住宅が連なっています。一見変化の乏しい光景に見えますが、よく見ると門構えが一つとして同じではないんです。横並びの日本社会とはまるで違う。そうした人々の気質が、新旧の町の風景を独特なものにしているんです。
それと、僕は東京の下町、葛飾に生まれ育ったんですが、北京には昔の東京に似た雰囲気も感じます。辛いこともあるけど、外でビリヤードをしたり、人々は楽しんで暮らしていて町に活気がある。北京って大きなビルや立派な地下鉄ができても、どこか長閑というか・・・・・・人々の気質は素朴な田舎の人のままなんですよ。
日本人の持つ中国人像とか報道からイメージする北京だけが、本当の姿じゃない。僕たちは顔は似ているけど、根っこにある伝統とか風習はやっぱり違うわけで、だから当然、互いに驚くようなこともたくさんある。今改めてニュートラルな目で中国を見てほしいな、なんて思っています」