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エプサイトギャラリー公募展・epSITE Gallery Award
水中写真の中でも素潜りをしている人を撮る、というのは珍しい。
鮮やかではない、ちょっと濁った日本の海の「青」が面白い。
ポートフォリオのつくりを見ても、とてもよく考えられている。「余白(主題の周縁部分)の美」を考えているのがわかるし、そういうセンスのよさを感じる。水中の写真群と海面を撮った写真群とがあるが、それがどう組み合わされていくのか、どんな世界が展示で展開されるのか、期待したい。
kumakoが撮る海。それは、水の色は鮮やかな絵の具のようではないし、極彩色の魚が泳いでいるわけでもない。写っているのは少し濁ったブルーグレーの水と、魚や岩礁のシルエット。派手さのないこれらの写真群には、潜る人だけが味わえる特別な時間が刻まれている。そして見る者は、その世界に引き込まれていく。
「これらの写真は、僕がフィールドとしている館山で、フリーダイビングで撮ったものです。フリーダイビングとは、ボンベを使うスキューバとも違うし、シュノーケリングとも違う、どれだけ深く潜るかという競技でもないんです。ただ肺にいっぱい空気を貯めて、息を止めて潜るんです。そして水深15m前後のところで体を水に委ねている。苦しくなったら頭上の光に向かって泳いでいく。
一息で潜っていられる時間はだいたい2~3分なんですが、脳が活発に動くと酸素をどんどん使ってしまうので、気持ちがリラックスしていることが大事なんです。潜っているときは、瞑想に近い状態かもしれません。 静かな気持ちで潜ると、海の中のいろんな音が聞こえてくるんです。スキューバのように呼気のボコボコという音もないですからね。エビがエサを捕まえるときのパチンパチンという音とか、イナダの大群が押し寄せてくるときのゴーッって音とか。また、微妙な潮の流れや、光の差し方の変化などにも気付くようになって、海と対話しているというか、自分が自然と一体化していく気がします。それがフリーダイビングならではの楽しさなんです。
今回の写真展では、そうした海の中で感じられることを伝えられたらと思っています。あまり透明度が高くない水の微妙な色合いもそのま
まに、見る人が追体験できるように、プリントも頑張ってみようと。そして、フリーダイビング自体にも興味をもっていただけたらうれしいですね」