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エプサイトギャラリー公募展・epSITE Gallery Award
会期:2015年4月10日~4月30日 展覧会情報
近所や旅先、カメラを持って歩いていると、ふいに、気になる景色が目に飛び込んでくる。おおくぼひさこはそんな瞬間を丁寧に長い年月をかけて撮り貯めた。そうして集まった写真たちを見つめていると、だんだん視覚的なストーリーが浮かび上がってくるという
©HISAKO OHKUBO
「本作は、前作の「HORIZON」(2001年)を発表してから撮り貯めてきた写真をまとめたものです。特別なものや風景を撮っているわけでも、あらかじめテーマを決めたものでもありません。作品は自宅や事務所の近くとか、休暇で旅行に出た機会に撮ることが多いんです。
カメラを持って何かを探して歩きながら、ハッとするシーンに出会うまで待つ。その瞬間は言葉では説明出来ません。あえて言えば、普段はそう見えないものが、そう見えた、という印象を切り取るということでしょうか。私の願望かもしれませんね。だから無邪気に見ていただいて、さまざまに受け取ってもらえれば一番うれしい。仕事だけではなく、こうした作品に取り組むのが私にとって自然だし、写真をやることの意味なんです。それは大学生の頃、初めてカメラを手にしたときから変わっていません。
ただ写真に興味を持った理由はとても単純でした。写真って難しそうだから“撮れたらかっこいいな”と。そんなとき偶然に公園で写真家の菅洋志さんに出会って、この道に進むことになりました。1971年に写真雑誌で最初に作品を発表したのも菅さんの紹介がきっかけでした。
その頃から比べると写真は変わりました。当時はかなりの広角レンズを使っていたし、プリントもガチガチに硬かった。それがかっこいいと思っていたんです。でも、次第にちょうどいい感じの表現が好きになりました。標準前後の画角、落ち着いて厚みのある色調、暗部からハイライトまでの階調がある写真ですね。本作には画素数の少ないデジカメで撮ったものもありますが、プリントはいずれもそういう仕上がりになっていると思います。
展示の構成についても、私は感覚的に決めています。今回は4つのシークエンスに分かれていて、それは起承転結の流れを意識しました。そのストーリーを見る人それぞれが楽しんでいただければと思っています。
おおくぼひさこ HISAKO OHKUBO 主な作品に、『MR. & MRS.』『写真集窯変源氏』『HORIZON』『BOYFRIEND』(忌野清志郎写真集)など多数。 |
全体からコンセプトが明確に見えるという作品ではないが、一点一点の密度が高く、鍛えている人が撮ったスナップだと感じた。身近なものを撮ったこうした作品はたくさんあるが、撮り方にも選び方にも確かな力量を感じさせる。形がはっきりと写っていて、照明を当てたときに映えるだろうし、会場が立体的になるような展示が期待できる。
2014年11月選考