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エプサイトギャラリー公募展・epSITE Gallery Award
会期:2016年1月8日~1月28日 日曜休館・祝日は開館 展覧会情報
駅のプラットホームに一人の女性が立っている。ただそれだけの写真なのに、思わずじっと見てしまう。女性の顔立ち、服装、後ろの壁、さらに奥に見える建物などに小さな発見がある上、 この景色がどこか自分の記憶とつながっているような気もしてくる。
©Yasuhiro Mitsuhashi
「このシリーズを撮り始めたのは2012 年です。気になる女の子と遊びに出かけた帰り、駅で反対側のホームに立っている彼女を見て、“この距離は縮まらないな”と思ったのがきかっけなんです。ホームとホームの距離が、
僕と彼女の心の距離のように感じました。そのときに、ふと、この心境を写真に撮ってみようと思ったんです。それで知り合いの女性にお願いして、駅のホームに佇む(たたずむ)姿を撮らせてもらいました。
何人か撮ってみると、ホームの後ろに広がる風景にたくさんの発見がありました。日本の駅って、ホームの壁のすぐ向こうに民家や商業施設があって、駅と暮らしの風景がとても近いじゃないですか。駅を取り巻く街自体が凝縮していて、
ごちゃごちゃしている。だから、どの駅も個性があって面白いんです。知っているつもりだった駅でも、撮影してみると改めて気付くことがあったり。
これまでに40駅ほど撮りました。駅と女性の組み合わせは一つも重なっていないので、40人、と言ってもいいですね。撮影する場所は、彼女たちが普段使っている路線や、昔通った学校のある駅など、その人の暮らしと関係のある駅です。
撮影で初めてその人と会って、そのときの感覚で撮影ポジションを決めているわけですが、撮った後に写真をじっくり見てみると、その女性と背景が妙にマッチしていたり、コントラストを見せていたりして、驚きます。
僕が無意識に女性の服装や雰囲気から影響を受けているんですかね。
写真って、数を重ねていくうちに、もつ意味がだんだん変化しますよね。この作品も撮り集めていくうちに、新しい展開が広がっていきました。もう少し、このスタイルで撮り続けてみたいです。
きっかけになった女性ですか?まだです。彼女を撮ることができたら、この作品は完結するのかもしれませんね」
©Yasuhiro Mitsuhashi
みつはし やすひろ Yasuhiro Mitsuhashi 1983 年、神奈川県生まれ。日本写真協会会員。システムエンジニアとして働く傍ら、写真活動を行う。被写体は鉄道、風景、人物など多岐にわたる。 |
距離感や画面構成、構図などを細かく意識して撮っていることが感じられる。応募書類には感傷的なコメントが書かれているが、結果的に、おそらくねらったわけではない「写ってしまった」面白さがある。 それは、さまざまな背景と女性の服装の組み合わせが見せる偶然性というべきもの。背景の雑多さも魅力だ。意図しないものが写る写真の楽しさを感じさせる。