政府による外出自粛や休業要請の影響で打撃を受けた飲食業界。そんな中、多くの飲食店がテイクアウトに注力するようになりました。きっとみんながみんなうまくいっていたわけではなく、いざ始めてみたものの思うように客足が伸びず、暗中模索だった飲食店も少なくないでしょう。ここ「USHIHACHI錦糸町 本店」もそんなお店のひとつでした。
木田様「そもそも『USHIHACHI』の運営会社自体、テイクアウトは初めての試みでした。3~4月頃から開始しましたが、当初は思いの外需要があったようで、よく売れました。しかし何しろ初挑戦なことばかり。何が幸いして売れたかすら分からず、手探り状態でした」
■今だからこそ! 売上を左右する攻めの戦略としての「チラシ」の意味!
そこからは模索の日々。まずは他店舗の取り組みをリサーチし、商品の出数や売上まで様々なデータを細かく分析。さらに、データを元に頻繁にメニューをブラッシュアップし、テイクアウトのより良い形を追求し続けたそうです。それらの施策のひとつとして、チラシの制作・配布をスタートさせたのは、テイクアウトを始めたのとほぼ同時期でした。なぜあえてwebサイトやSNSを選ばず、チラシという「紙」を選んだのか。木田様はその理由をこう話します。
木田様「テイクアウトに必要なものを聞かれたら、チラシに尽きるくらいです。当初はお弁当を買ってくださった方に店舗で印刷したチラシをセットにして渡していました。すると、そのチラシがきっかけで、お弁当を購入したお客様が、次は電話で予約してくださいました。例えば、会社に1枚でも持って帰ってもらえれば、いろんな人に見ていただけますよね。webだと“探す”というアクションをお客様に起こしてもらわないといけません。チラシは、実際にお弁当に同梱するだけでなく、道ゆく⼈に配ることもありました。否が応でも目に入る環境を作るために、もっと言えばこちらから攻める戦略のために、チラシが絶対必要でした。これがなかったら売上も現状ほどは望めてなかったと思いますし、新規のお客様の獲得やリピート率も変わってきたと思います。」