自動車用AR-HUD(AR ヘッドアップディスプレイ)とは?

自動車用AR-HUD(AR ヘッドアップディスプレイ)とは

AR-HUD(拡張現実ヘッドアップディスプレイ)は、拡張現実(AR)技術を利用し、フロントガラスに進行方向ナビゲーションの矢印や道路標識、警告などのより詳細で直感的な情報を、実際の風景に重ねて表示する技術です。これにより、運転者は道路上の情報をより直感的に把握できます。


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AR-HUDとHUDの違い

HUD: 運転時、ドライバーの視界内に速度やナビゲーション情報などを表示するシステムです。フロントガラスに表示するため、視線を道路から外さずに確認することができます。通常、ダッシュボードの内部に設置された小型ディスプレイからの画像を拡大・反射させ、フロントガラスに表示します。 メーター、CID(センターインフォメーションディスプレイ)に表示されているような情報のうち、速度や方向指示などの運転に関連する基本的な情報を映し出します。

AR-HUD: AR-HUDは、HUDと同様に情報をフロントガラスに表示します。通常のHUDと異なるのは、拡張現実(AR)技術を利用し、進行方向ナビゲーションの矢印や道路標識、警告などのより詳細で直感的な情報を、実際の風景に重ねて表示する点です。これにより、運転者は道路上の情報をより直感的に把握できます。

AR-HUDの主な機能

  • ナビゲーション情報の表示
    進行方向やターンバイターンの指示をフロントガラスに投影し、ドライバーが視線を外さずに確認できます
  • 速度や車両情報などの表示
    現在の速度や燃料レベルなど、重要な車両情報をリアルタイムで表示します
  • ADAS警告
    先進運転支援システム(ADAS)と連携し、衝突警告や車線逸脱警告などを表示します
  • 交通標識の認識と表示
    道路標識を認識し、制限速度や一時停止などの情報を表示します
  • 拡張現実(AR)表示
    実際の道路環境に重ねて情報を表示し、ドライバーの状況認識を向上させます

ドライバーから見たAR-HUDの役割や利点

  • 安全性の向上
  • 車の操作性の向上(直感的な運転)利便性
    目線を動かさずに、より詳細で直感的な情報の確認が可能

エプソンのHUD用IC

エプソンのHUD用IC「S2D13V42」は、Host(SoC)からストリーミングされる画像データに対し、自動車のフロントガラス曲面に合わせた歪みの補正を行い、HUD用小型ディスプレイへ出力する高解像度ヘッドアップディスプレイ専用コントローラICです。本製品は外付けメモリが不要で、実績のあるHost(SoC)を流用したヘッドアップディスプレイシステムのスピーディな開発が可能となります。さらに、本製品はAR-HUDで求められるピッチ補正機能、表示安全機能を備えており、より信頼性の高いディスプレイシステム構築をサポートします。
また、本製品は最高105℃の動作温度ならびにAEC-Q100規格に対応し、車載向けの厳しい品質要求を満たしています。


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