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フォトコンテスト
火の鳥
永 悟
中米に生息するケツァールという鳥を、10年間に渡って撮り続けた大作です。緑や赤の調子、羽の質感などがリアルに見え、動画や肉眼では捉えられない、写真ならではの世界を表現できているのが素晴らしいと感じました。技術的にもピントがしっかりと合っているだけでなく、自然の中にいる鳥の一瞬の動きや表情を捉える、動体視力の良さにも感心させられます。枚数が108点と圧倒的に多く、アップの写真が中心なのは気になりましたが、じっくり見ると本作には必要な枚数と手法なのだと納得させられました。今後、さらに大きくプリントして展覧会を開くことができたなら、本作の圧倒されるような世界観をより表現できるのではないかと感じました。
中米、コスタリカで撮影したケツァールという鳥ですが、不死鳥のイメージがある「火の鳥」を彷彿とさせるのは、まさにタイトルどおりです。10年に渡って念入りに撮影され、この鳥に憑かれたかのように撮影したことで、作品として見事に開花していると感じました。この鳥のいる環境が細かく記録され、鳥の生き生きとした生態を見事に捉えています。鳥の姿かたちや色合い、習性などを含め、そのものズバリを、108枚という物量で表現。これまで見てきたコンテストの組写真の中でも、圧倒的な印象です。望遠レンズでの捉え方が素晴らしく、心技一体ともいえる技術力を感じました。作者は、本作で個展を行えるだけの力量があると思います。
永 悟さん
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永 悟さん
見事グランプリを獲得されました。感想はいかがですか?
永:今回のグランプリ受賞は私にとって望外の喜びです。ご審査いただいた先生方を始め、フォトコンテスト関係者の方々に心より感謝申し上げます。
また被写体のケツァール、並びに撮影にあたりご協力いただいたガイドさんや保護活動に力を入れておられる方々にも感謝致します。
普段はどのような写真活動をされているのですか?
永:屋久島に移住して12年目になりますが、コスタリカのジャングルにも7年前に家を建て日本と行ったり来たりしています。コスタリカでは、毎日朝早くから夕方まで一日じゅう写真を撮って、帰国しては撮影した写真の整理に追われています。
コスタリカは、日本の四国と九州を足したくらいの小さな国ですが、世界の鳥の種類の1割近くが住む野鳥天国です。
最初の頃はさまざまな鳥の写真を撮影しておりましたが、今ではケツァールを中心となっています。
今回の作品「火の鳥」の視点はどのようなものでしょうか?
永:ケツァールは手塚治虫さんの漫画「火の鳥」のモデルと言われています。この鳥は、光の当たり方で青や緑、金色や黄色、オレンジ色、あるいは黒とさまざまな色に見えます。更に長い尾羽と相まって変化に富む素晴らしい容姿を見せてくれます。今回はこの鳥の住むジャングル(熱帯雲霧林)での生態を知っていただくために作品を三部構成としました。
フォトコンテストや、プリントへのこだわりはどのようなものでしょうか?
永:フォトコンテストを通じて、多くの人にケツァールと言う世界で一番美しい(ご意見は色々あるでしょうが)幻の鳥に関心を持っていただきたいです。
現在ケツァールの写真をプリントアウトしてコスタリカに持って行き、世界あちこちから来られるバードウオッチャーに配ったりしていますが、出来るだけモニターの画像に近付くように気を付けてプリントアウトしています。
今後の目標や、作品にしてみたいテーマなどありましたらお願いします。
永:ケツァール以外の鳥は100枚撮れば、70から80枚は同じような写真になるでしょうが、ケツァールは100枚撮れば100枚とも違った姿が撮れるので、やっぱりこれからもケツァールを撮り続けたいと思います。