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エプサイトギャラリー公募展・epSITE Gallery Award
(応募時の)ポートフォリオがよくまとまっていて、最終的なイメージをしっかりもってつくられたものだということがよくわかる。乾いた視線でランドスケープとして撮っているのが面白い。撮影場所の選び方にも工夫を感じる。最初はぼけている部分に目が行くが、一点一点がしっかりと撮られているので、それ以外の部分も見ることができる。大きく伸ばしても、空間に負けない面白いものになるだろう。
「始まりは15年くらい前、フィルムテストのために近所の公園を撮影したことでした。その日は台風が接近中で、強風が吹き荒れていて、木は揺れるし、砂埃は舞うし、撮影には最悪の条件でした。出来上がった写真は、動いた木がぶれて写っていて、普通に考えたら成功と呼べるようなものではなかったんです。でも、そのぶれた感じが妙に面白かったんですよね。
何かを瞬間的に切り取るのも写真の表現ですけど、ぶれて“もやもや”っとしているのも写真らしく思えました。ある一瞬ではなく、長い時間がそこにとどめられている、という感じです。それ以降、街中に見る動いている物を、周辺の風景と一緒に長時間露光で撮るようになりました。巨大で堅牢な構造物と一緒に撮ることが多いのですが、それは、ぶれて不確かに写る物との対比が面白いと思ったからです。
僕はもともと、風景を広く切り取るのが好きです。仕事でも作品づくりでも、広角レンズをよく使います。広がりのある景色の中にいろいろな物が写っていて、写真として出来上がったときに小さな発見がある、そんな風景写真が好きです。
ですからこのシリーズは、始めから4×5判で撮影しました。大きなフォーマットのカメラで撮れば、細密な画像が得られます。実際、この“もやもや”っと写っている部分には、よく見ると人や車など、そこで動いていた物がうっすらと描かれています。また、大きな機械や建築物のような動かない物も、そのディティールまで伝わるように撮りました。
そうした細部をしっかり見せたくて、当初から大きくプリントすることをイメージしていました。今回それが実現して、僕自身とてもわくわくしています。撮影はネガフィルムで行い、GT-X970を使ってスキャンしました。そして、プライベートラボをお借りして、B0(1030×1456mm)サイズのプリントにします。さまざまな場所、シーン、季節の写真がありますから、じっくりと、いろいろなところを見て、楽しんでもらえたらと思っています。」