極める!プリントテクニック講座

第4回 モノクロ写真を美しく仕上げる

焼き込み、覆い焼きで部分的に明度を調整しましょう

Adobe® Photoshop® Elements 10.0を使用して説明しています。

プロセス4 焼き込み、覆い焼きで部分的に明度を調整しましょう

モノクロ写真を美しく仕上げるプロセス

今回の作例では、写真の周辺を暗くし、中心部を明るくすることで奥行き感を強調します。

焼き込みツールを選択する

ツールボックスから「焼き込みツール」を選択しましょう。

ツールボックスの「スポンジツール」のアイコンを長押しすると「焼き込みツール」を選ぶことができます。

焼き込みツールを選択する

焼き込みツールのオプションを変更する

写真のサイズや調整する部分に合わせて、ツールのオプションを設定します。
狭い部分は小さいサイズ、広い部分は大きいサイズを選び、露光量は少なめにして数回に分けて作業すると、自然にきれいに仕上がります。次の手順で設定しましょう。

(1) 画面上部のオプションバーのブラシピッカー右横にある「▼」をクリックします
(2) ブラシを選択します。ブラシにはエッジがぼけているものと、ぼけてないものがあります。ぼけのあるタイプを選びましょう。
(境界部分がなじみやすく、自然な仕上がりになります)
(3) 「サイズ」の数値を今回は1000~2000pxくらいに変更します。
(4) 「露光量」を「30%」程度に設定しておきます。
(30%は一例です。作品によって適切な値は異なります)

焼き込みツールのオプションを変更する

今回は、左図の斜線部分を焼き込みます。
手前と空の部分を暗くすることで、奥行き感を強調することができます。

焼き込みツールで画像の手前部分をなぞる

焼き込みツールで画像をなぞると、その部分を暗く落とすことができます。
広い部分を焼き込む時は、写真全体を小さく表示して作業するのがコツです。

(1) 「ビュー」メニュー→「ズームアウト」を数回実行して写真を小さく表示します。
(2) 焼き込みツールで画像の上をなぞると、その部分を暗く落とすことができます。
(3) 焼き込みツールが大きすぎたり、小さすぎたりしてきれいにできない場合は、ツールのオプションの「サイズ」を変更して再度試してみましょう。
覆い焼きツールを選択する

写真の一部を明るくしたい場合は、ツールボックスから「覆い焼きツール」を選択します。

ツールボックスの「スポンジツール」のアイコンを長押しすると「覆い焼きツール」を選ぶことができます。

覆い焼きツールを選択する

覆い焼きツールのオプションを変更する

写真のサイズや調整する部分に合わせて、ツールのオプションを設定します。
狭い部分は小さいサイズ、広い部分は大きいサイズを選び、露光量は少なめにして数回に分けて作業すると、自然にきれいに仕上がります。次の手順で設定しましょう。

(1) 画面上部のオプションバーのブラシピッカー右横にある「▼」をクリックします。
(2) エッジがぼけているブラシを選びます。
(境界部分がなじみやすく、自然な仕上がりになります)
(3) 「サイズ」の数値を1000~2000pxくらいに変更します。
写真や調整したい部分の大きさにによって最適値は異なります。ちょうどいいサイズになるよう数値を調節しましょう。)
(4) 「露光量」を「30%」程度に設定しておきます。
(30%は一例です。作品によって適切な値は異なります)
覆い焼きツールで写真の中心部をクリックする

覆い焼きツールで写真をなぞると、その部分を明るくすることができます。

覆い焼きツールで写真の中心部をクリックする

今回は、左図の斜線部分をクリックして明るくします。より遠近感が強調されます。

ポイント レイヤーを新規作成してから、焼き込み、覆い焼きで部分的に明度を調整する

写真の前面にレイヤーを作成してから、焼き込みツールや覆い焼きツールで調整すると、画像が荒れにくくなり、やり直しも簡単にできるようになります。

レイヤーを新規作成してから、焼き込み、覆い焼きで部分的に明度を調整する

(1) 「レイヤー」メニュー→「新規」→「レイヤー」を選択する。
(2) 「描画モード」を「オーバーレイ」にします。
(3) 「不透明度」を「50%」にします。
(4) 「オーバーレイの中性色で塗りつぶす(50%グレー)」をチェックします。

焼き込み、覆い焼きで部分的に明度を調整しましょう