気に入った作品はできるだけ大きくプリントしたい。フォトコンテスト向けに本格的な作品づくりを行いたい。PX-5002は、そうしたこだわりや用途に応える機能を搭載したプリンターです。
ここでは、その特長をご紹介します。
意図した色を忠実に再現できる高画質設計
思い入れのある写真は、誰でも美しくプリントしたいものです。自然が織りなす陰影に富んだ美しい風景や、苦労してカメラに収めた一瞬の奇跡のような色、温もりを感じさせる被写体の質感…。
PX-5002には、そういったこだわりの「色」や「階調」を余すところなく再現するための機能が搭載されています。
●作品づくりに役立つPX-5002の高画質テクノロジー
搭載する機能 | 特長 |
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顔料K3インク | 黒、グレー、ライトグレーの3種類の濃度のブラックインクによって、モノクロ写真のハイライトからシャドウまでをなめらかに描画。カラーバランスに優れるため、カラープリント時に色の制御が行いやすいのも特長です。彩度の低い人肌などの色も、色かぶりや色転びせずに美しく再現できます。 |
LCCS | 色を再現する際の最適なインク配分を実現する技術。よいプリントに求められる「なめらかな階調」、「間近で見ても判別できないほど細かな粒状性」、「ハイライトからシャドウまでを描き分ける表現力」、「光源依存性の低減」を実現できます。 |
写真高画質 | 3サイズのインクを打ち分けるMSDT(マルチ・サイズ・ドット・テクノロジー)、2880dpi(最小1/2880インチのドット間隔)という高解像度によって、粒状感のない緻密な描写を実現しています。 |
表現力を広げる多彩な用紙に対応
写真というものは、プリントする用紙の大きさや質感によっても大きく表情を変えます。ポスターのような大判サイズでプリントすれば、撮影したときの臨場感や、その場所の空気感も、ひときわあざやかによみがえってくるものです。PX-5002は、次のようにさまざまな用紙に対応しています。
●印刷可能な用紙サイズと厚さ
ASF(オートシードフィーダー) |
リア手差し |
ボード紙トレイ(フロント手差し) |
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用紙幅 | 89~431.8mm | 2-3~431.8mm | 210~420mm |
用紙厚さ | 127~950mm | 254~950mm | 279~594mm |
用紙厚 | 0.08~0.30mm | 0.29~0.50mm | 1.20~1.50mm |
用紙種類 | 普通紙、写真用紙〈光沢〉 〈絹目調〉〈クリスピア〉、 フォトマット紙など |
ファインアート系用紙 | 厚紙、ボード紙など |
●UltraSmooth Fine Art Paperにフチありでプリントする場合
PX-5002、PX-5800でUltra Smooth Fine Art Paperを指定し、フチありプリントすると、標準設定では用紙下端の余白が15mmになります。
印刷領域を最大に変更すると、プリント領域が広がり、上端と下端のフチが均等になります。
印刷領域の変更
(1)「印字領域設定」ボタンをクリックします。
(2)「印刷可能領域」を「最大」にします。
※ただし、広がった印刷領域(用紙の下端3~15mm)では、品質が低下する場合があります。
ヘビーユーザー向きの仕様
プリンターを使う頻度が高い場合に心配なのが、インクカートリッジや本体のメンテナンス性。
PX-5002には、自宅でメンテナンスを行うための機能が装備されており、大量にプリントする場合でも長期にわたって安心して使うことができます。ここでは、そのうちとくに便利な機能をご紹介します。
(1) 大判サイズの連続プリントでも安心な大容量インクを搭載
大きなサイズの作品を制作する場合に気になるのが、プリント途中でのインク切れ。PX-5002の場合は80mlという大容量インクを搭載しているため、同じサイズの用紙にプリントする場合、一般的なプリンターに比べてインクカートリッジの交換頻度は少なくてすみます。また、本体に装備されている液晶ディスプレイで印刷可能枚数を確認することができるため、インク切れの心配をせずに大判プリントを楽しむことができます。
(2) メンテナンスカートリッジを自宅で交換可能
ヘッドクリーニング時やブラックインク切り替え時などに消費されるインクは、プリンター内の「メンテナンスカートリッジ」に吸収されます。
一般的なプリンターの場合、このカートリッジは自宅で交換できないことが多く、空きがなくなったときはサービスセンターでの修理が必要です。
しかし、PX-5002の場合は自宅で交換できるため、サービスセンターへ送る必要がありません。
(3) フォトブラックとマットブラックを同時搭載可能
PX-5002には、写真用紙向けのフォトブラックと、マット紙向けのマットブラックの2種類のブラックインクが同時に搭載されています。また、プリント時に用紙の種類に合わせて、この2種類のインクが自動で切り替わります。インクの交換忘れやドライバーの設定漏れによるミスを心配せずに、快適にプリントすることができます。
プリンター本体のみでさまざまな設定が可能
快適にプリントするには、使い勝手のよさも大切です。PX-5002の本体には下のような操作パネルが搭載されており、一般的なプリンターの場合はパソコン画面で行うような設定もプリンター本体のみで行うことができます。ここでは、その一例をご紹介します。
●操作パネルで行える設定(一例)
メニュー名 | 設定項目 | 説明 |
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プリンター設定 | プラテンギャップ | プラテンギャップ(プリントヘッドと用紙の間隔)の広さを5段階で調節可能 |
テスト印刷 | ノズルチェック | ノズルチェックパターンの印刷やノズルのクリーニングが可能 |
プリンタステータス | 印刷可能枚数 | 直前に印刷したページでのインクの消費量をもとに、各色ごとにあと何枚印刷可能かを表示可能(パソコン側では表示できない独自の機能) |
メンテナンス | Kインク切替え | ブラックインク種類の切り替えを行う |
パワークリーニング | 通常のクリーニングよりも強力なクリーニングを行う | |
ギャップ調整 | 自動 / 手動 | プリントヘッドのギャップ調整を行う |