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マイクロコントローラとは、CPU(Central Processing Unit:中央処理装置)とメモリ等の周辺機能が1チップに集積された半導体の一つです。日本では、「マイコン」と呼ばれることもありますが、海外では通じない事が多いです。CPUは、ソフトウェアによるプログラムに従い演算や制御を行います。そのためにプログラムを格納するROMや演算データを一時記憶するRAMなどのメモリが周辺機能として内蔵されることが多く、その他にタイマやADコンバータと呼ばれる様々な機能も追加され現在では家電やOA機器、車載など多くのアプリケーションに採用されています。
マイコンの基礎と選び方(評価の仕方)・比較フォーマット
マイコンに関して下記のようなPDF資料がダウンロードできます。マイコン選定などにご活用ください。
エプソンのマイクロコント―ラは、デジタルクオーツウォッチ向けの開発が起源となります。4bitCPUを搭載し水晶発振をデジタルクロックに変換する発振器、そのクロックを時・分・秒に切り替える専用タイマ、その結果を6桁の液晶に表示するための液晶ドライバ回路を1チップに構成しました。これらの一連の時計としての動作をプログラムで制御しています。CPUの能力は、一度に扱えるデータ長:ビット(bit)数で表され、現在では32bit以上まで進化しています。また、多機能なスマートウォッチのCPUは32bitCPUが採用されています。あの小さな腕時計にMCUが入ってるなんてあまり知られていないかも知れませんね。時計の小さなボタン電池、またはソーラバッテリだけで何年も動作するためにエプソンのMCUは独自の超低消費設計技術が活かされています。
エプソンの32bitマイコンは、「S1C31 Family」という名称でラインアップしています。CPUコアに Arm®Cortex® -M0+プロセッサーを採用しています。このコアは、Cortex-Mプロセッサーシリーズの中で最も小型で低消費電力と言われコードサイズも小さくすることが可能です。エプソンの独自の超低消費設計技術との相乗効果で「S1C31Family」は、各種小型バッテリー機器などにその能力を発揮します。但しその特長は、低消費電力性能にとどまりません。これまでもエプソンのASSP製品や従来のマイコン製品で培われたユニークな周辺回路が1チップに搭載されています。 例えば液晶ドライバです。S1C31Wシリーズでは最大2560ドット(80segc×32com)の解像度を表示可能としこのクラスのマイコンとしては最大級の表示能力を備えています。
ドットマトリクスLCD表示
さらに、液晶の中でも低消費電力に勝るメモリ液晶タイプに対応した表示コントローラ回路を内蔵したモデルS1C31D01も汎用マイコンで唯一エプソンがラインアップしています。*1
こちらは、300×300の6bitカラー(64色)に対応し画像の回転や拡大/縮小、画像を重ね合わせた時の透過率の変更などグラフィック機能も装備しています。
メモリディスプレイ
そして、「S1C31 Family」でもっともユニークな製品と言えばS1C31D50シリーズです。音声やサウンド再生機能を搭載したモデルで、エプソン音声作成PCツールによりスタジオ録音不要で音声やサウンドを構築する事ができます。新開発の専用アルゴリズムにより通常のスピーカ以外の電磁ブザーや圧電スピーカでの再生も可能となり、より小型により低コストで音声再生機能の組込みを実現します。
*1:エプソン調べ。2022/4月現在。
エプソンのMCU製品(S1C31 FamilyとS1C17 Family)の概要資料をダウンロード
エプソンの16bitマイコン「S1C17Family」の開発は、その前身のオリジナル32bitマイコン「S1C33 Family*3」から始まります。これらのオリジナルマイコンは、RISC(Reduced Instruction Set Computer:縮小命令型コンピュータ)アーキテクチャを採用し、低消費電力、小型、高機能を実現したマイコンです。エプソンのDNAである「省・小・精」技術を一番小さな形で体現した製品と言えます。 S1C33*3の登場により幅広いアプリケーションや多くのお客様に採用頂く事となりました。 一方、長年エプソンの4,8bitマイコンを採用頂いたお客様やシンプルなアプリケーションからのステップアップとして32bitCPUはハイエンドすぎる。というご意見も聞かれるようにもなりました。そんな声に答える形で開発されたのが16bitマイコン「S1C17Family」です。
以下にS1C17CPUコアの特長とレジスタ構成を示します。
S1C17CPUコア レジスタ構成
16bitCPUでありながら24bitの特殊レジスタと汎用レジスタを8本もち24bit(16Mバイト)のリニアなメモリ空間へのアクセスが可能です。また、16bit命令バスと32bitデータバスを独立させたハーバードアーキテクチャを採用していますので命令読出しとデータ格納が同時にでき、RISC型CPUの特長であるパイプライン処理をより有利にできるためその結果としてプログラムの1命令を1クロックでの処理を実現しています。つまり、このS1C17CPUに1MHzのクロックを与えれば1秒間に1M(100万)命令こなせる計算です。*4
と、ちょっと小難しい話になりましたが要は「効率良くプログラムの処理ができる。」という事です。
エプソンの16bitマイコンは、「S1C17 Family」という名称でラインアップしています。16bitマイコンなら「S1C16 Family」では?と良く尋ねられます。
その理由は、以下のどれだと思いますか。
実は...全て正解です。
こうして多くの思いを込めた「S1C17 Family」は2007年にリリースされました。
エプソンのMCU製品(S1C31 FamilyとS1C17 Family)の概要資料をダウンロード
*2:2022/4現在の情報です
*3:現在は保守品種
*4:理想値です。命令種類・データ長により可変します