泉南市教育委員会様
2021年6月にアカデミックプランを導入
同時期に各校内のICT環境が一新
導入プラン:
エプソンのスマートチャージ
「アカデミックプラン」
導入機種
授業教材、ワークシート、学級・学校・保健・給食だより、
観察日記、レポート、校内掲示物、会議・研修資料の印刷、
テストや作品のスキャン&PDF化などの用途に
■導入機種:
LX-10050MF×18台、PX-M7080FX×13台、PX-S7090X×2台
■設置場所:
LX-10050MF×1台(1校のみ2台)、PX-M7080FX(またはPX-S7090X)×1台を各学校園の職員室、印刷室に設置。
教育委員会事務局にLX-10050MF、PX-M7080FXを各1台設置。
教育長に聞きました
2021年6月にアカデミックプランを導入
同時期に各校内のICT環境が一新
GIGAスクール構想を機に、教室や校内の設備が一新され
現在、授業改善や働き方改革を積極的に推進中
泉南市教育委員会
教育長
冨森 ゆみ子 様
(注)記載の各所属・役職は、取材のあった2022年3月時点のものです。以下同。
泉南市では、「泉南市教育大綱」及び「泉南市教育振興基本計画」に基づく「令和3年度泉南市教育重点施策(SEPP2021)」をベースとして教育活動を推進し、積極的な学習改善を進めています。
2020年11月から、各教室の無線LAN整備、65インチ液晶モニター設置、児童・生徒へのiPadの配付を進め、2021年1月には、市内全小中学校の児童生徒一人1台端末の配備を完了し、2021年4月から本格稼働を始めました。
その後さらに、2021年6月にアカデミックプランの導入が完了し、この約半年で学校園のICT環境が一新しました。
整備計画では家庭への持ち帰りも視野に入れて、iPadは学校外でも通信することができるようSIMによるLTE方式を採用し毎月5GB迄の通信量に対応しています。また、校務系については各教職員に整備したWindows®のノートPCを活用し、学習系ではGoogle Workspace™を活用しています。
以前の学校園内のプリンター・コピー機・孔版印刷機は買取り契約で5年~10年程度で機器を更新していました。
また、各教室のほとんどはテレビと一斉放送設備のみで、その他もパソコン教室のデスクトップPCやDVDプレーヤー程度だったので、この時期が校内ICT環境の大きな転換期となりました。
現在は、若手やベテランの先生方が力を合わせて試行錯誤と学び合いを重ね、デジタル教科書やGoogle Workspace™、授業支援ソフトなどさまざまなアプリケーションを利用しながら、大型モニターやiPadを活用した授業の構築、オンライン学習、プログラミング学習など、授業改善と働き方改革を積極的に進めているところです。
令和3年度泉南市教育重点施策(SEPP2021)
■SEPP1 国際化教育
- 国のJETプログラムにより、就学前から小中学校まで連携した国際交流
- 国際化教育を推進
- 英語検定試験を市内会場で実施
- ワールドマスターズゲームズ2021関西に関する国外への広報を強化
■SEPP2 ICT教育
- GIGAスクール構想の推進による学校のICT環境の整備
- プログラミング教育の推進
- ICT支援人材を派遣し学校のICT教育を支援
■SEPP3 小中一貫教育
- 泉南市独自の小中一貫教育を構築
- 小中一貫教育が行いやすい学校再編計画の策定
■SEPP4 教職員研修
- 校内研修・校外研修・自己研鑽のための支援の充実
- 授業力向上による学力の向上
- 支援力向上によるいじめ・不登校の減少
- 人権教育の着実な推進
導入ご担当者様に聞きました
用紙以外の在庫・発注管理や請求処理は
無くなり、大幅な業務負担軽減が実現
説明だけでは理解できなかったメリットを試験運用で体験、
本格導入により業務の効率化と質の向上を実感
泉南市教育委員会
教育部 参事兼教育総務課
課長
桐岡 秀明 様
泉南市教育委員会
教育部 教育総務課
総務係長
阪田 佑馬 様
以前はプリンター・コピー機・孔版印刷機は教育委員会で買取り契約し、5年~10年程度のスパンで機器更新。各校では年間予算で消耗品・修繕費を確保し、各校の事務職員が在庫・発注管理や請求処理などを行っていました。しかし、各校で入っている機種はバラバラで、さまざまなプリンターのインク・ドラム・ヘッド、孔版印刷機のマスター・インクなど消耗品の種類も多く、その事務処理は大きな負担で、これを受ける教育委員会事務局側の業務削減も課題になっていました。
アカデミックプランについては、GIGAスクール構想発表と同時期にサービスを知り検討を始めました。
導入前に校長会や事務職員会で説明会を行ったのですが、最初はインクジェット・プリンターにネガティブなイメージが多く、「孔版印刷機より遅いのではないか?」「配置台数が減ると渋滞が起きるのではないか?」「一人1台端末になってもすぐにペーパーレス化が進むわけではないため、印刷枚数を削減することはできない」などさまざまな意見が挙がり、実機を使用してみたいという意見から、2021年3月に「LX-10050MF」のデモ機を砂川小学校と泉南中学校に設置し、各校で約2週間の試験運用を実施しました。実際に運用してみると、デモ機を設置した両校の教職員をはじめ、テスト利用した他校の教職員からも、「PCから直接大量枚数の印刷ができる」「印刷がとても速い」「滲みもなく、カラー画質も想像以上に綺麗」と大好評で、また、月額契約金額の中にインク代も全て含まれているため、消耗品購入の事務処理が不要な点、メンテナンスに追加修繕費がかからない点などのメリットが大きく評価され、多くの賛同を得ることができました。
各校には冗長性を持たせることを考えて2台ずつの設置を決め、うち1台は1分間に100枚印刷することができる「LX-10050MF」を選定しました。選定機器は入札を経て2021年6月から導入し、2台は主に職員室に設置し、印刷・コピー・スキャン・FAXなどに活用しています。導入を機に、孔版印刷機以外のプリンター・コピー機は、減らしていくことも視野に入れています。契約は、ふるさと納税の基金を活用して教育委員会事務局で一括して行い、学校園毎の印刷枚数は事前調査した過去の印刷実績を基に児童・生徒数を基準にして配分しました。導入後はエプソンから通知される毎月の使用枚数実績をGoogle Workspace™のスプレッドシートにまとめクラウド上で管理し、各学校園で閲覧できるように情報共有し、全体で調整を図っています。
アカデミックプラン導入で、設置機器においては事務担当職員の消耗品管理が用紙購入のみとなり、それ以外の消耗品の在庫・発注管理や請求処理は無くなりました。これを受ける教育委員会事務局側の承認処理や予算調整に伴う業務も削減され、全体で大幅な業務負担軽減が実現しました。印刷枚数に応じて在庫が無くなる前に新しいインクがエプソンから自動的に届くので、各校でのインク在庫チェックの必要も無くなりました。コスト的にもこれまでと同等の予算でカラー印刷が自由に使えるようになり、教育委員会事務局で作成する資料にも、カラー印刷が目に見えて増えてきています。
また、印刷に手間のかかる孔版印刷機はほとんど使用しなくなってきました。次回の機器更新時には、大量印刷が多い学校には「LX-10050MF」をもう1台追加するなどを検討し、さらなるカラー印刷機の活用を考えています。
教育委員会内に設置したLX-10050MFは、幼稚園・学校への配布資料や市民への広報資料のカラー印刷などに使用している
職員室の入口脇にLX-10050MFを設置
印刷室まで行かずに自席のPCから直接印刷がかけられる(砂川小学校)
授業教材や学校・学級だよりなど、子どもたちに配布するプリントは全てカラー化されてとても見易くなり、児童や保護者からも大変好評(砂川小学校)
職員室の反対側の入口脇にはPX-M7080FXを設置、1校に2台あることで印刷業務の分散化が実現し、印刷渋滞も解消(砂川小学校)
ご利用者様の感想を聞いてみました
子どもたちへの配布物はカラーが普通に
入学説明会資料の冊子作成では、高速印刷と
両面印刷やソート機能のおかげで作業時間が一挙に短縮化
泉南市立砂川小学校
校長
奥田 真也 様
アカデミックプラン導入でカラー印刷の利用頻度は格段に増えています。先生方もここまでカラーが自由に使えるようになって大変驚いています。子どもたちに配布するプリントは、ほとんどモノクロだったものがカラーが普通になってきています。これまでは印刷物の見づらさが児童の学習意欲を削ぐこともありましたが、今はカラー印刷により視覚情報を強めることで、児童の興味向上や意欲喚起に繋がっています。これまでは原本を持って印刷室に行き、マスターを作って刷り増しをするのが当たり前と思っていましたが、今回導入してみて、それより良いものがあるのに改めて気付きました。
2台の複合機は、音楽発表会のイラストポスターをカラーコピーしたり、先生が作成した授業教材や、理科の観察記録や社会のレポート、学校・学級・保健・給食だより、校内や階段掲示物の印刷などに使用しています。
入学説明会資料の冊子作成では、以前は丁合作業や製本に手間がかかるため、別の教室を用意して多くの人数で作業したりしていました。今は両面印刷やソート機能のおかげで、作業時間が一挙に短縮化され、一人でも作業ができるので大変助かっています。
学年だよりや保健だよりなどもカラー化されて、見易く分かりやすくなった
廊下の階段には英語学習用に英単語イラストのステッカーを制作して貼り付け
家庭科の授業の様子をiPadで撮影して、写真印刷して貼りレポート掲示
児童のレポートもカラー写真やイラストの使用で多彩な作品づくりに
ADF(注)による両面スキャンと両面印刷の高速性が
デジタル採点ソフトによる作業効率化を強くサポート
泉南市立砂川小学校
授業改善(3~6年生算数TT)
上本 和弘 様
私は、3~6年生各クラスの算数授業のチームティーチングと共に、研究授業や公開授業、評価スキル向上に向けた評価研修などの企画、働き方改革による時間や余裕の捻出など、校内の授業改善を行う業務を担当しています。
アカデミックプランの導入により、算数の図形問題などでは、デジタル教科書からカラー図形などを取り出して印刷もできるので、授業教材の準備も一瞬です。教材がカラーになって分かりやすくなり、児童もストレスなく学習に入れます。
先生方もデスクのノートPCから直接高速印刷ができるので、印刷にかかる時間は以前より大幅に短縮。手間もコストも意識しなくて良くなったので印刷でのストレスが無くなりました。
また、昨年度から働き方改革の一つとして単元テストにデジタル採点ソフトを導入しました。テスト用紙の表裏をスキャンしてPCに取込み、解答の自動採点を行います。
ソフト導入で採点自体は速くなったのですが、以前のプリンターでは、採点後のテストの印刷に時間がかかる上、途中でインク切れや用紙切れもあってスムーズにできず、1クラス35人分の印刷で1時間以上かかることもありました。
エプソンの高速インクジェット複合機導入後は、ADF(注)による両面スキャンで、印刷も高速両面印刷なので、作業にかかる時間は5~6分程度と今までの10分の1になりました。業務に時間の余裕を生み出すこういったICT活用を、今後は全ての先生が行えるように広めていきたいと思っています。
ADF:オートドキュメントフィーダー
インクの在庫や発注を気にすることなく
不具合が起きても気軽に相談ができる
高速インクジェット複合機導入を契機に、事務職員や
他の教員が印刷代行できる仕組みを設け、働き方改革に寄与
泉南市立砂川小学校
学校事務
重谷 宗明 様
以前は学校毎の予算でさまざまなプリンターのインク・ドラム・ヘッド、孔版印刷機のマスター・インクなどの消耗品・修繕費を管理していました。消耗品の在庫を切らさないように2週間から1カ月に1回は点検をして早めに発注をかけたり、経費処理には、伺い書の提出の後、承認・購入・会計報告の手続きなどが必要で、その事務処理も大変面倒でした。
軽い不具合が起きても、訪問だけで技術者派遣料などが発生するため、気軽に業者を呼んで診てもらう事もできませんでした。また、レーザープリンターだと、一定枚数以上出力すると機械が止まったり部品交換が必要で金額も高額でした。
アカデミックプラン導入後は、インクの発注業務や在庫管理を全く気にしなくてよくなりました。インクが大容量になって交換頻度が少なくなっている上、インクが減ったらエプソンから自動的に送られてくるので、消耗品の管理業務が大幅に軽減され非常に助かっています。当初はインク補充だけは面倒と思っていましたが、実際は交換も簡単で手も汚れない。また、契約にメンテナンスも含まれているので、不具合があればすぐに相談したり、呼んで診てもらう事ができるようになったので安心して使用しています。
コストを気にせずカラー印刷が自由にできるようになり教職員全員が助かっています。校内のお知らせや掲示物、学校・学級だよりや保健だよりもカラー化ができて児童や保護者からも大変好評です。スキャナーも、テストや児童の作品の記録保存や重要書類のバックアップ用として、多くの先生方が利用しています。
また、以前より手軽に印刷ができるようになったので、授業で忙しい担任の先生が放課後などに残って印刷するのではなく、事務職員や手の空いている他の教員が空き時間に印刷代行できる業務分担の仕組みも設けました。印刷したいデータを共有フォルダに入れて、それを印刷してもらうだけなので、お願いする側も受ける側もそれほど大きな負担は感じずに、学校全体での働き方改革や印刷業務の効率化に繋がっています。
新型コロナ感染対策のポスターもカラーにすることで子どもたちの注意を喚起
遊び場の危険箇所の注意喚起もカラーにすることで子どもたちにも見易くできる
まとめ
導入効果
- プリンター・コピー機・孔版印刷機・FAXなど校内の印刷機器が全て集約でき、全校一括契約で管理業務も集約
- 用紙以外の在庫・発注管理や請求処理は無くなり、大幅な業務負担軽減が実現
- 両面スキャンと両面印刷の高速性がデジタル採点ソフトによる作業を強力にサポート
- 版を作成する必要がなくPCから直接印刷が可能なため冊子作成などもスピード化
印刷代行による業務分担などにより印刷業務を効率化
お客様のご紹介
泉南市教育委員会様
所在地 | 大阪府泉南市樽井一丁目1番1号 |
---|---|
規模 | 幼稚園2園・14学級303人、小学校10校・107学級3,092人、中学校4校・44学級1,607人(2021年度) |
泉南市は大阪府南西部に位置しており、北西は大阪湾、南東は和泉山脈を境に和歌山県と隣接し、沖合の関西国際空港の3分の1を市域に含み、海・山の豊かな環境に恵まれている。
「恋人の聖地」に認定された「泉南マーブルビーチ」と「タルイサザンビーチ」に隣接したエリアには、2020年7月に美しい自然を活かした南北約2kmの「SENNAN LONG PARK(泉南りんくう公園)」がオープン。
地元の食、スポーツ、レジャーをまるごと体験できる関西最大級のレクリエーション施設として、特に夏には飛行機の離発着を望むことができる海水浴場として賑わっている。
教育では、「泉南市教育大綱(第2次)」を2019年11月に策定。泉南市の大いなる希望である子どもたちに、現実と向き合い、さまざまな困難を乗り越えながら、たくましい大人へ成長していって欲しいという願いから、目指すべき子ども像を実現するための基本理念と6つの基本方針に基づき、今期行うべき具体的施策と達成すべき目標を定めた「泉南市教育振興基本計画」を策定。その中から「国際化教育」「ICT教育」「小中一貫教育」「教職員研修」を重点化しつつ、ゴールイメージを共有しながら、積極的に教育活動を推進している。
導入校
泉南市立砂川小学校様
所在地 | 大阪府泉南市信達市場450-6 |
---|---|
児童数 | 2558人・26学級 (2021年度、特別支援学級含む) |
教職員数 | 39人(2021年度) |
設置場所 | LX-10050MF 職員室(1F) PX-M7080FX 職員室(1F) |
導入事例PDFダウンロード
導入事例は、PDFでもご覧いただけます。
(約4.29MB)
商標について
本媒体上の他者商標の帰属先は、 商標についてをご確認ください。