一宮市教育委員会様
アカデミックプランとデジタル採点システムを同時に導入して運用を開始
導入プラン:
エプソンのスマートチャージ
「アカデミックプラン」
導入機種
授業教材、ワークシート、テスト、学校・学年通信、校内掲示物、行事のしおり、封筒、会議・研修資料の印刷、教材・テスト・作品のスキャン・PDF化、FAXなどの用途に
■導入機種:LX-10050MF×61台、PX-M7080FX×61台
■設置場所:各校の職員室に各1台設置
導入ご担当者様に聞きました
アカデミックプランとデジタル採点システムを同時に導入して運用を開始
学校現場のカラー印刷ニーズに応えられ、印刷業務の時間短縮や消耗品管理の負担軽減など働き方改革が実現
一宮市教育委員会
教育部総務課 課長補佐
平山 宗郷 様
(注)記載の各所属・役職は、取材のあった2023年2月時点のものです。(以下同)
一宮市では、市の基本計画である第7次一宮市総合計画(平成30年度から10年間)を実現するための施策の一つとして、市全体でICT導入に積極的に取り組んできました。
文部科学省のGIGAスクール構想を受け、2021年に、市内全小中学校で校内無線LAN環境の整備と児童生徒一人1台のタブレット配備を完了し、Chromebook™を使った授業を開始しています。また、それに先行して2020年8月から、市内全小中学校にエプソンのスマートチャージ「アカデミックプラン」と、全中学校に大日本印刷のデジタル採点システム、DNP学びのプラットフォーム「リアテンダント®」導入に向けた印刷環境調査や検討協議を開始。議会決定後には、南部中学校でのデモ機による試験運用などを経て、2021年9月から、校務系PCの入れ替えと同時に、両サービスを導入し運用を開始しています。
導入前は、各校にモノクロレーザープリンター1台、モノクロコピー複合機1台、カラーインクジェットプリンター1台が職員室に設置されており、大量印刷の際は印刷室に設置されたモノクロ孔版印刷機2台を使用していました。孔版印刷機で印刷するには、まずマスターを制作する必要があり、紙詰まりの対応や用紙供給も必要で、印刷時の手間が先生方の負担になっていました。また、インクやマスターなどの消耗品は各校の配当予算で購入していたため、その発注管理や予算管理も事務職員さんの大きな負担になっていました。
既設の印刷機器の更新が必要になり、各社サービスを比較検討していたところ、アカデミックプランという、消耗品管理が不要でモノクロ・カラー印刷が同額という今までにない画期的なご提案をいただき、多くのメリットに魅力を感じて、導入に向けた正式な検討を始めました。厳しい財政状況の中で予算の増額は望めないため、検討にあたっては、以前の印刷機器の毎月のリース料、インク・マスター・トナー・カートリッジなどの消耗品費、故障時の修繕費などの合計額とアカデミックプランの定額使用料を比較しましたが、同規模の予算内で費目を変更するのみでアカデミックプランの導入が可能なことが分かり、財政部局との調整も比較的スムーズに済ませることができました。
導入してみて、何よりも学校現場でのカラー印刷ニーズに応えられること、ネットワークで先生のPCから直接印刷が行え、印刷速度のアップやさまざまな機能によって、先生方の印刷業務の時間短縮や、消耗品管理の削減による事務職員の負担軽減など、働き方改革が実現できたことが最大の効果だと感じています。
アカデミックプランなしでは、デジタル採点システムの導入はなかった
カラー・モノクロ同額で契約枚数まで制限なく使える、導入前は3%程度だったカラー比率が約60%まで向上
一宮市教育委員会
教育部総務課 主査
遠藤 有紀 様
アカデミックプランへの移行では、印刷機器の台数を3台から2台に集約することで検討していたのですが、学校現場からは最初は不安の声もありました。高速印刷と言うが現場が満足するスピードなのか?印刷機器の台数が減ることで印刷渋滞が起きるのではないか?定額制だと毎月の印刷枚数を制限されてしまい自由に使用できないのではないか?などの意見がありましたが、デモ機を借りて使用してみたところ、機器の初動や印刷スピードも速く、機能も充実していて、何よりカラーが費用を気にせず自由に使えることで、それらが杞憂であったことがよく分かりました。
また、インクは無くなる前に自動的に届くので、うっかり切れてしまうこともなくなり、注文や購入時の伝票処理もなくなって事務職員さんの業務負担も減りました。
教育委員会の方でも、定額制で予算策定時に消耗品予算が先に確定でき、61校分の消耗品処理や修理に関わる処理が年1回で済むようになり、発注先窓口も1つになって管理が楽になりました。
また、複合機のいろいろな使い方について、エプソンさんからサポートをいただけるので、非常に助かっています。現場の先生の困りごとの報告をいただいたり、予防保守で対応いただいた場合もあり、それがダウンタイムの削減に繋がっています。
高速インクジェット複合機をスムーズに利用できること、カラーもモノクロも同額でカラー印刷を契約枚数まで制限なく使えることで、アカデミックプラン導入前には3%程度だったカラー比率が、今では約60%まで上がっています。
大量印刷のために孔版印刷機も残してはいますが、そちらの稼働率は圧倒的に減ってきています。
アカデミックプランとデジタル採点システムは、正にベストマッチの組み合わせ
市では働き方改革を推進する方法の一つとして、以前からデジタル採点システムの導入を検討していました。しかし、システムを効率良く運用するためには高速スキャナーが必要でしたが、高速スキャナーを別に導入する予算やスペースもなく行き詰っていたところ、ちょうどアカデミックプランのご提案があり、両面高速スキャン機能も備えた複合機であることで課題が一挙に解決しました。アカデミックプランなしでは、デジタル採点システムの導入はなく、正にベストマッチの組み合わせで両方を導入できたことに感謝しています。
市ではマークシート主体の市内統一5教科テスト(iテスト)も実施していますが、こちらの自動採点にもデジタル採点システムを活用しています。日頃のテスト内容でもデジタル採点システムに合わせた工夫が必要なため、市内の先生方が自発的に勉強会なども実施、校務支援ソフトのお知らせ機能などを使って配信・情報共有も行っています。
職員室内にメイン機としてLX-10050MFを1台設置(葉栗中学校)
職員室内にサブ機としてPX-M7080FXを設置(葉栗中学校)
学年通信もカラーで印刷し配布・掲示しており格段に見やすく分かりやすくなって、保護者からも好評(葉栗中学校)
教育グランドデザインのシートを、ポスター印刷機能を使いA3×4枚でカラー印刷し、貼り合わせて掲示(葉栗中学校)
ご利用者様の感想を聞いてみました
高速インクジェット複合機の活用の場は多くそのために、もっと台数が欲しい
今ではカラーが標準、カラーで速く大量に印刷でき、全生徒分を気兼ねなく一括で印刷できるのはとても便利
一宮市立葉栗中学校
校長
池山 清二 様
葉栗中学校では、全校分の印刷も全て高速インクジェット複合機を使用してカラー印刷するよう指導しています。導入当初は、カラーは高くモノクロが安いと先生方は思っていてカラー利用が少なかったのですが、同額・安価であることを周知徹底することで、カラー比率が急激に上がりました。今後もさらにカラー印刷の割合は上がりそうです。基本的に80~90%の先生方は高速インクジェット複合機だけで印刷が完結しています。印刷タイミングが重なったり、枚数が多い場合には仕方なく孔版印刷機を利用します。また、印刷機に慣れ親しんだ一部のベテランの先生は孔版印刷機を使い続けてはいますが、稼働率は劇的に減っています。私自身はもはや孔版印刷機は要らないと感じています。
カラーで速く大量に印刷でき、全生徒分を気兼ねなく一括で印刷できるのはとても便利です。LX-10050MFであれば、今まで印刷機の電源を入れて待っていた時間で印刷を完了することができます。配付物・掲示物などは全てカラーで印刷しており、学年通信や保健だよりもカラー写真が入れられるので見やすくなり、生徒や保護者からも好評です。PTA総会の資料なども冊子印刷で簡単に作成できるので大変重宝しています。今ではカラーが標準という感覚になってきており、教材やテストのカラー化によって、授業での生徒の学習への関心や意欲も間違いなく上がっており、日々工夫することで先生方が作る教材の質も上がってきていることを感じます。また、アカデミックプラン導入によって、市内全校で機器が統一されたことは非常に意味があります。一宮市の教職員は市内異動のみなので、異動した先の学校も同じ機器なのですぐに使用することができます。
ICT機器の導入で効率的に授業を行えるようになりましたが、学習では紙に書くことが重要で、印刷物やノートは学校教育には欠かせないものだと思っています。校内では新聞活用の研究なども行っており、記事を取り上げて感想を発表する場もあり、その際の配布物にも高速インクジェット複合機を利用しています。このように高速インクジェット複合機の活用の場は多く、そのために、もっと台数が欲しいと思っています。
写真が載せられ、図の矢印や色の違いもハッキリと分かる、グラフを描く問題でも後から描いた部分がすぐに分かる
一宮市立葉栗中学校
教務主任(理科・技術科)
堀 将礼 様
印刷物がカラーになってとても嬉しくありがたいです。見やすくなったと生徒からの評判もとても良いです。配付物やテストがカラーになり、資料や強調したいところがとても分かりやすくなりました。細かい調整をしなくても写真が載せられ、図の矢印や色の違いもハッキリと分かる。グラフを描かせる問題でも、後から描いた部分がすぐに分かるので、解説もしやすく、学習内容を効果的に学ばせることができています。
授業では電子黒板やプロジェクターで、デジタル教科書を提示したり、NHK for SchoolやYouTube™の動画を視聴したり、板書を併用して行っていますが、配布したプリントを使うこともよくあります。授業によって、Chromebook™とGoogle Workspace™for Educationなどを使って授業することもあり、その際の提出物はGoogle Classroom™を使ってデジタルで提出させていますが、レポートで良い物があれば、まとめて印刷して掲示もしています。職員や保護者への資料や連絡物の配布も、Microsoft®WordやPDFで送られてきたものに、重要な箇所や注目して欲しいところをマーカー機能などでカラーで示して印刷し渡すことができるようになりました。
また、図や写真などを取り込む際にはスキャン機能が非常に便利です。生徒のポートフォリオ(学習履歴)の取り込みもカラーでできるようになり、大変便利になりました。また、スキャン速度が速いため、デジタル採点システムへの連携もスムーズです。答案用紙を取り込み後、すぐに採点ができ、また、採点したものをカラーで素早く印刷できるので、すぐに生徒に返却することができます。デジタル採点システムでの採点時間は手採点の時の1/3位で済みますが、以前のインクジェットプリンターでは印刷するのに果てしなく時間がかかり、また、モノクロの孔版印刷機では赤字が再現できなかったので、このアカデミックプランなしには、デジタル採点システムの導入はあり得なかったと思います。
スキャナーや印刷・コピー機能を使って、教材制作やテスト制作、デジタル採点システムなどさまざまに活用している
テスト制作では、カラー画像が利用できるようになり、ひと目で問題が理解しやすくなり、中折り機能で問題用紙の配布も容易に
両サービスの導入により、全クラスで5時間かかっていた採点作業が僅か1時間弱に
印刷や採点業務の時間が短縮化・軽減され業務の効率化や働き方改革に繋がっている
一宮市立葉栗中学校
教諭 進路指導主事
(社会・技術科・3年3組担任)
村端 昭紀 様
授業での資料提示は電子黒板やプロジェクターですが、付随して多くの印刷物を活用しています。高速インクジェット複合機は、主にテストや小テスト、配布資料やワークシート、入試対策用プリント冊子の印刷などに使用しています。テストではカラー印刷で配布ができるので、非常に分かりやすくなり、視覚効果は抜群です。印刷のために印刷室に移動することもなくなり、また、写真が見やすくなって濃度などの微調整も必要なくなりました。テストではプリンタードライバーの機能により冊子形式で渡せるので配布の手間も軽減されました。生徒からの見難いといった意見は皆無になり、カラーになったことで生徒達も喜んでおり、ノートに貼り込んだりするなど、学習意欲も上がっている様子です。
また、アカデミックプランと同時に入れたデジタル採点システムで自動採点できることは、とても業務の効率化や働き方改革に繋がっています。デジタル採点システムのテストの設問設定は初期状態から行いますが自動読込なので思ったより簡単で、読取設定も慣れれば5分程度です。テスト後は、生徒から回収した答案用紙を高速インクジェット複合機の高速スキャンで取込み、先生のPCに転送、それをデジタル採点システムで自動採点、採点後の赤字入り答案用紙も高速印刷して生徒に返却することができます。今ではマークシートにも対応できるようになり、定期テストもマークシートで作成、実施するようになっています。
アカデミックプランとデジタル採点システムの導入で、解答の比較も容易で、○の数え間違いもなくなり、採点ミスがなくなりました。1クラス1時間、全クラスで5時間かかっていた採点作業も僅か1時間弱で済むようになりました。
最初は手応えや感覚が掴みにくいと感じる先生もいましたが、実際の正答率の推移がパーセンテージで分析表示されることで先生方の認識も変わってきました。現在は、数学以外のほとんどの教科で活用しており、技術・家庭科や保健体育のテストにも活用しています。特に国語と英語での導入効果は圧倒的なようです。
また、デジタル採点システムの利用・活用を促進するために簡易マニュアル(A3×8P程度)を作成して、市内の先生方にも配布や発信を行っています。まだまだ機会は少ないですが、研修会なども実施していきたいと思っています。
アカデミックプランとデジタル採点システムの組み合わせでスキャン→採点→採点後の印刷が短縮化、採点業務が大幅に軽減
デジタル採点システムのマニュアルは詳しい先生が率先して制作し、カラー印刷して先生方で共用している
まとめ
導入効果
- これまでと同規模の予算内で費目を変更するのみでアカデミックプラン導入が可能
- 印刷業務の時間短縮や消耗品管理の削減による負担軽減など先生や事務職員の働き方改革が実現
- コストを気にせず、カラーで速く大量に印刷、全生徒分を気兼ねなく一括で印刷できる
- アカデミックプランとデジタル採点システムは親和性が高く、高速スキャンや高速印刷で採点時間を短縮、赤丸の印刷もモノクロと同額
お客様のご紹介
一宮市教育委員会様
所在地 | 愛知県一宮市本町2-5-6 |
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規模 | 小学校42校・808学級20,064人、中学校19校・343学級10,573人 (2022年5月1日現在/特別支援学級含む) |
一宮市は愛知県の尾張地方、濃尾平野の中央部に位置しており、ウール世界三大産地の一つ「尾州」で知られ、紡績・繊維産業で栄えた「繊維の街」として有名。市全体でテキスタイル全国シェアの約50%を占めており、尾州ウールは国内外ハイブランドのアパレル製品の服地としても多く採用されている。
近年、生産の多くは海外に移転され、繊維工場跡地は住宅や商業施設となっており、鉄道・高速道路利用の利便性と名古屋市へのアクセスの良さからベッドタウンとして都市開発が進んでいる。2005年に隣接する尾西市と木曽川町を編入したことで人口が増加、2021年4月には豊田市・豊橋市・岡崎市に次ぐ県内4つ目の中核市に移行し、現在の人口は379,951人。(2023年2月現在)
教育では、令和2年度~5年度「一宮市学校教育推進プラン」を策定。基本理念に「教職員が子どもたちにとって信頼される存在となるために、学力向上・人間関係力の向上を重点目標とし、教師力の向上に取り組んでいく。」を掲げて5つのプランを推進しており、特に情報教育やプログラミング学習に力を入れている。
導入校
市立葉栗中学校様
所在地 | 一宮市高田字清水100番地 |
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児童数 | 16学級482人(2023年1月23日現在、特別支援学級含む) |
教職員数 | 39人(2023年1月23日現在) |
設置場所 | 2F職員室に各1台設置 |
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