加茂市ではGIGAスクール構想に伴い、2021年2月に、校内無線LAN整備と児童・生徒1人1台のタブレットPC配備と共に、全普通教室と特別教室に電子黒板を導入しました。これは全国の市町村でも画期的なことだと思います。
さらにICTを活用した授業のスキルアップを図るために、各校を巡回する専任のICT指導主事を配置しています。
その他にも学習環境向上や先生方の働き方改革を目的とする学校環境整備に取り組んでおり、アカデミックプランもその一環として、ICT機器導入と並行して、その年の5月から現状の出力状況の把握ができる印刷環境調査や導入検討を開始しました。

各校では、孔版印刷機、コピー機、レーザープリンターなどを個別に導入していましたが、レーザープリンターは印刷単価が高いため、力ラーはほとんど使えず、モノクロの孔版印刷機やコピー機は、印刷スピードが遅く、画質も荒く、それぞれにトナーやマスターなどの費用がかかり、修繕費も高額で不満でした。また、各校毎の備品予算で購入・リース契約をしていて機器毎に業者もバラバラだったため、発注や管理にも事務職員の手間が多くかかっていました。
アカデミックプランについては、学校からもカラー印刷の要望は多かったので、説明を受けた時に非常に良いプランだと確信しましたが、少子化で児童・生徒数が減っていく中で、予算のかかる設備更新には躊躇していました。
コピー機の更新だけを考えると高くて導入は無理だと思っていたのですが、印刷環境調査の結果から、その他の印刷機に係る消耗品費や修繕費まで考慮すると、これまでと同等の金額で導入できることが分かりました。
そこでコピー機のリース契約が切れるタイミングで入れ替えを決意し、2022年10月から市内全校にLX-10050MF各1台を導入しました。現在はほとんどの印刷業務をこれ1台で賄っており、他の印刷機器の使用頻度は激減。今後、契約期間の終了に合わせて撤去も考えています。

アカデミックプランは、規定印刷枚数まではモノクロ・カラーどちらで印刷しても金額が変わらず、消耗品・保守も含まれていて毎月定額で導入できるのが最大の魅力です。印刷スピードも以前より速く、画質もとても綺麗です。
導入により、授業教材や校内掲示物もカラー化されて、学習品質も向上し、教室も格段に明るいイメージになりました。印刷物のカラー比率も約1%から60%まで向上しています。両面印刷や冊子印刷、スキャンなどもできるため、先生方の業務時間も軽減でき働き方改革にも繋がっています。
また事務職員の業務も、消耗品や修理の見積・発注から請求・支払や在庫管理など、印刷機器に関する手間がなくなり、それに伴う市教委での伝票チェックや精算処理業務も劇的に軽減されて事務の効率化が図れました。

今まで、インクジェットプリンターは家庭用で、印刷が遅くて大量印刷には向かないイメージがありましたが、エプソンの高速ラインインクジェット複合機は、印刷スピードが速く、画質もとても綺麗でインクの滲みもありません。紙詰まりなどのトラブルも少なく、特にモノクロ印刷とカラー印刷が同額というのは本当にありがたいです。
学習プリントなど授業教材を短時間でカラー印刷して配布でき、子どもたちの興味関心を惹き、分かり易く授業を行うことができます。毎日の学校生活の様子を写真撮影しカラー印刷して掲示したり、学校だよりもカラー印刷になって写真内の児童の表情などが分かるようになり、保護者や地域の方々に学校の活動内容をより詳細に伝えることができています。
児童の作品を印刷して授業参観で掲示したり、通知表の印刷や、夏休みの宿題やプリントを入れる封筒に「夏休みセット」と印刷して配布したりもしており、導入後は、校内の印刷物のほとんどがカラー印刷になっています。
現在、職員会議はペーパレス化されましたが、PTA総会の資料など、作成した大量書類をまとめて冊子にする際には、両面印刷や冊子印刷機能などを活用しています。製本の手間や時間を軽減でき、孔版印刷機には無かったページ番号の印字機能などもとても便利です。また、PCから直接印刷でき、印刷スピードが速いので印刷待ちも少なく、先生だけでなく、コピーや印刷をお願いしているスクールサポートスタッフさんの業務も軽減しています。また、スキャナーは資料をPDF化してメール送信する際などによく利用しており、特にスキャンデータや印刷データを本体に保存できるボックス機能が便利です。

学校事務の業務では、文章受付の書類や給与関連の書類、封筒の印刷などに使用しており大変便利です。
新潟県は、梅雨時は高温多湿で、レーザープリンターだと紙詰まりが多く、事務職員が呼ばれる回数も多かったのですが、エプソンの高速ラインインクジェット複合機はそういったトラブルも少ないです。
製品サイズは今まであったコピー機と大差なく、機器集約で台数が減ったことで、設置スペースや多数の消耗品を置いておくスペースも削減されました。さらに、アカデミックプランの導入で、消耗品や故障時の管理は何もしなくて済むようになりました。インクは無くなる前に自動で届くため、頻繁に在庫確認をする必要もなくなり、故障時も、機器毎にバラバラな業者への連絡や、それに伴う伝票処理などもなくなり、印刷機器に関するストレスが減って、大幅な業務負担軽減に繋がっています。
また、機器の修理は高額で、突発的な支出で他の予算を圧迫することがありましたが、アカデミックプランはその心配がないので大変ありがたいです。備品や消耗品に関する年間予算計画の見通しも以前よりとてもし易くなりました。