神埼市役所様

非常用電源の負荷軽減にインクジェット複合機を導入
印刷機器を集約したにもかかわらず、印刷渋滞はなくなり、作業効率が上がって、業務時間も短縮できた

神埼市役所様 画像

導入機種:
エプソンのスマートチャージ
高速ラインインクジェット複合機
A3カラーラインインクジェット複合機

神埼市役所様 画像

導入製品

高速ラインインクジェット複合機 LX-10050MF/A3カラーラインインクジェット複合機 LX-7550MF 製品画像

■導入機種
高速ラインインクジェット複合機

LX-10050MF×13台

A3カラーラインインクジェット複合機
LX-7550MF×1台

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導入ご担当者に聞きました

新市庁舎の電力コストやCO₂排出量削減を図るため
低消費電力なエプソンの高速カラーインクジェット複合機を導入

旧市庁舎が老朽化したため新市庁舎を建設して運用開始
さまざまな設備とともにエプソンの複合機を導入し、電力消費量と二酸化炭素の25%削減を目指した

小栁 恒有 様 画像

神埼市役所
総務企画部 企画課
副課長
小栁 恒有 様
(注)記載の各所属・役職は、取材のあった2025年1月時点のものです。

神埼市では、1971年の建設から40年以上が経過して旧市庁舎が老朽化したため、取扱業務や設置機器の増加に伴う狭小化の解消、防災・災害対策拠点としての耐震性やインテリジェント機能の設備強化、バリアフリーやユニバーサルデザイン対応などに配慮した新市庁舎を建設して2020年9月から運用を開始しました。
新市庁舎は、約3年をかけて「防災拠点・環境への配慮・人にやさしい」の3つを柱に、一から基本設計を行いました。
近年のDX化にも対応でき、災害や非常時にも強く、CO₂排出量削減などの地球温暖化対策にも配慮、さらにサスティナブルに長く使い続けられるよう、初期コストはかかっても、交換や変更・改善などに柔軟に対応でき、ランニングコストが抑えられる設備を目指しました。設計においても、無駄なものは極力排除し、コンパクトで効率の良い間取りとレイアウト、市民や職員の使いやすさを考えた空間設計などに配慮しました。
実際の設備では、再生可能エネルギーを利用した地中熱利用空調システムや輻射熱パネル、太陽光発電パネルなどの設備とともに、印刷機器では、低消費電力なエプソンの高速カラーインクジェット複合機を導入しました。
これらの環境対策を行うことで、新市庁舎全体の電力消費量と二酸化炭素排出量の25%削減を目指しました。

非常用電源の負荷軽減にインクジェット複合機を導入
印刷機器を集約したにもかかわらず、印刷渋滞はなくなり、
作業効率が上がって、業務時間も短縮できた

低消費電力で、100枚/分(注1)の高速印刷、ファクス機能を備え、
無線・有線の各種ネットワーク接続が可能なエプソン製品を選定

設備選定の際に重要視したのが、非常時に災害対策本部を設置し、自衛隊・消防署・警察からの応援に対する受入れ体制を確保するための非常時対応の設備の強化です。新市庁舎では、72時間連続運転可能な非常用電源を採用しました。
しかし、許容電流があり、ピーク時にこれを上回ると非常用電源がダウンしてしまいます。このため、非常時の業務に使用する機器においても、ピーク電力や電力消費量自体を抑える工夫が必要でした。
そこで、非常用電源の負荷軽減を図るために、熱を使わずにインクを吐出する技術により、レーザー方式に比べて低消費電力なインクジェット方式の複合機に入れ換える検討を始めました。
旧市庁舎では、複合機以外にも多くのプリンターが使用されていて、それらの設置スペースが場所をとり、機器毎のインク・消耗品・メンテナンスのコストもかさんでいました。そのため、今後のペーパーレス化も考えて、新市庁舎では高速機に機器を集約して設置台数を減らしたいという意向もあり、高速印刷できる機器を探していました。
当初はエプソン以外の製品も候補として検討していましたが、国土交通省の緊急連絡体制の対応では、今もファクスが必要なためファクス機能は必須要件でした。各種製品を検討した結果、低消費電力で100枚/分の高速印刷、ファクス機能を備え、無線・有線などの各種ネットワーク接続が可能なエプソン製品を選定し、入札を経て導入が決定しました。

(注1)LX-10050MFシリーズA4横片面の場合。測定データおよび測定条件につきましては、エプソンのホームページでご確認ください。

高速カラー印刷ができて多機能だったので
印刷機器の集約によりプリンターを25台も削減できた

新市庁舎では、運営開始とともにLX-10050MF×13台が稼働しています。
LX-10050MFは、カラーで高速印刷ができるうえ、スキャナーやファクス機能も装備しているため、これまで散在していた多数の印刷機器を集約することができました。具体的には、旧市庁舎では複合機13台+プリンター37台だったのが、新市庁舎では複合機13台+プリンター12台となり、25台も削減できました。
導入後の職員からの評判も良かったため、2023年9月には脊振支所へLX-7550MF×1台を追加導入しました。

さまざまな用途で活用している様子

印刷、コピー、スキャナー、ファクスとさまざまな用途で活用。印刷機器を集約したにも関わらず、待ち時間の渋滞はなくなり、職員の作業効率が上がって、業務時間も短縮。

設置されている様子

新市庁舎は4階建てで、LX-10050MF×13台を、1階の市民課に2台と他課に3台、2階の教育委員会などに4台、3階の総務企画部などに3台、4階の議会事務局に1台設置。

問い合わせ先が統一できたことで
消耗品の発注管理やトラブル時の連絡対応も軽減

日々の業務では、行政資料や広報チラシ、掲示物、議案書など多岐にわたる印刷用途で活用しています。また、窓口受領書類のコピーやスキャナーを使った電子保存、ファクス用途でもさまざまに活用しています。
印刷速度が100枚/分と高速になったことで、印刷機器を集約したにもかかわらず、待ち時間の渋滞はなくなり、職員の作業効率が上がって、業務時間も短縮されています。
導入機種が同じ機種で、料金には保守費用も含まれているので、今まで機器毎に異なっていた消耗品の発注管理やトラブル時の連絡対応も軽減しました。

使ってみての感想をお伺いしました

全体の印刷コストが約3割削減
どの複合機でも気軽にカラー印刷ができるようになり
日々の業務や市民サービス向上につながっている

電気代や消耗品費も下がり、全体の印刷コストが約3割削減
排熱が出ないため職員からも好評

電気代の他にインクなどの消耗品費もコストダウンができ、全体の印刷コストが約3割削減できました。
業務では一度の印刷で20枚程度を出力することが多いのですが、複合機の他に孔版印刷機もあり、以前は印刷コストを考慮して、10枚を越える場合は孔版印刷機を使用するよう財政課から言われていましたが、今は低コストなのでそれもなくなりました。
職員からの要望もあり、各課のなるべく近い位置にLX-10050MFを配置していますが、レーザー方式のような排熱が出ないため、近くに座っている職員からは好評です。実測しているわけではないですが、エアコンの負荷軽減にもつながっているのではないかと考えています。機器立ち上げ時や稼働時の音もこれまでよりも静かになった印象があります。

住民票や戸籍関係の交付申請書 画像

住民票や戸籍関係の交付申請書もカラー用紙にカラー印刷して設置している

交付金の説明書 画像

交付金の説明書などもカラー印刷になって重要個所や図解部分が分かりやすくなった。

どの複合機でも気軽にカラー印刷ができるようになり
カラーの使用率が大幅に高まった

どの複合機からも気軽にカラー印刷ができるようになって、カラーの使用率が大幅に高まりました。
文字だけだと読むのが面倒な書類でも、カラーにすると写真や図表・イラストも使えて、見やすく分かりやすいので、通常の印刷物もほとんどがカラーになりました。特に予算査定書がカラーで印刷できるようになったのは本当に便利です。
今までは原本だけカラーで、他はモノクロの刷り増しでしたが、大量のカラー印刷でも、高速両面印刷で冊子印刷が簡単にできるようになり、印字や画像も綺麗で、道路の損傷個所などの掲載写真もとても見やすくなりました。

相談窓口の案内 画像

相談窓口の案内なども、カラーになって見やすく目立つようになり、情報掲載したページの二次元コードも小さくても鮮明で正確に読み取れる。

市庁舎内の案内表示 画像

市庁舎内の案内表示などもひと目で分かりやすく、お年寄りなどからも好評。

告知ポスター 画像

告知ポスターとして活用。
カラーイラストで告知内容を積極的にPRできる。

重要書類を印刷する場合のパスワード印刷やスキャン to フォルダー機能も大変便利

他の人に見られたくない重要書類を印刷する場合は、印刷ジョブごとに設定できるパスワード印刷が便利です。
また、公文書への公印押印が省略可能となったため電子データの活用シーンが広がっており、ネットワークスキャン機能は非常に重宝しています。スキャンしたい書類をLX-10050MFにセットし、液晶パネルから選ぶだけで指定したフォルダにPDFデータを保存できる機能は大変便利ですし、用紙の保管場所削減にもつながっています。
150枚セット可能なADF(オートドキュメントフィーダー)機能も、大量原稿をスキャンする際に便利です。

今後についてお伺いしました

DX化やペーパーレス化が進む中
エプソンの複合機が持つ機能で
今後の新しい展開にも柔軟に対応できる

来年度にはインターネット接続系の無線LAN化を予定
3系統の印刷物を統合して同じ複合機で印刷できるようにしたい

神埼市では、ゼロカーボンシティ宣言を目指しており、今後もDX化やペーパーレス化を推進していきます。
さまざまな業務システムも導入していきますが、デジタルデバイドに配慮した人による入力サポートや、完了した書類を印刷して渡したり、受け取った書類をスキャンしてデジタル化する複合機は必須と考えています。
また、エプソンの複合機は有線LANネットワークを最大2ポート搭載できるので、現在は有線LANでLGWAN接続系・マイナンバー利用事務系の2つのネットワーク系統からの印刷をかけています。来年度には、インターネット接続系のネットワークの無線LAN化を予定しております。
マイナンバー接続系からの印刷をUSB接続に切り替え、セキュリティを確保したうえで、全ての印刷物を同じ複合機で統合して印刷できるようにしたいと考えていますので、エプソンさんには、今後も技術的なご協力をお願いしたいと思っています。

地中熱利用空調システムについて

まとめ

ご導入ポイント

  • レーザー方式に比べて低消費電力なインクジェット方式のエプソン製品導入で、電力コストとCO₂排出量削減を実現
  • ピーク電力が低く、低消費電力なので災害時の非常用電源の負荷軽減にも最適

ご利用メリット

  • 気軽にカラー印刷ができて、業務効率化と市民サービスの向上に貢献
  • インクや保守を含む契約なので管理の手間が軽減
  • ネットワークの有線・無線・2ポート接続に対応構成や設定変更があっても柔軟に対応できる

神埼市役所 外観

神埼市役所 内観

お客様のご紹介

神埼市役所様

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神埼市役所 内観

所在地 佐賀県神埼市神埼町鶴3542-1
ホームページ https://www.city.kanzaki.saga.jp/新規ウィンドウが開きます

神埼市は佐賀県東部に位置し、南北に細長い市域で、中央部には城原川が流れ、北部は脊振(せふり)山を隔てて福岡市、南部は筑後川を挟んで久留米市と接する。市内をJR長崎本線と国道34号・国道264号・長崎自動車道が横断し広域交通網の整備により、佐賀市や鳥栖市、佐賀空港や福岡空港へも短時間でアクセス可能な利便性の高い立地となっている。
人口30,175人(2024年12月31日現在/推計人口)

歴史では弥生時代の大規模な環壕集落の吉野ヶ里遺跡や、奈良時代に大宰府政庁へ続いた西海道の官道跡、江戸時代に小倉~長崎間を結んだ長崎街道の神埼宿や境原宿など古い町並みが多く、市内には史跡・寺社・歴史的建造物など多くの文化遺産が点在し、さまざまな郷土芸能や伝統行事も継承されていて豊かな地域文化を形成している。

近年はCO₂排出量削減や環境対策に力を入れている。2009年に制定された「神埼市環境基本条例」を基に「神埼市環境基本計画」を策定、さらに、脱炭素社会実現に向け、市と職員が率先して実行するための行動指針として、2018年に「神埼市地球温暖化対策実行計画」を策定。
2025年度には「ゼロカーボンシティ宣言」を行うべく活動を推進している。

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