2008年後半リーマンショックに端を発した世界不況の影響は、レース業界にもおよび、2009シーズンは例年の3日開催から2日開催に短縮。より短時間で成果を出すピットワークが要求される中で、レギュレーションの変更によるダウンフォースの減少などNSXには試練のシーズンとして始まった。これまでも逆境を天候の読みやタイヤプランなどの緻密なレースプランニングで乗り越えてきたチームも、この年はうまく噛みあわず、予選から振るわず苦戦が続いた。明らかに他チームに及ばない戦闘力でスーパラップ進出もままならない中、それでも第7戦でポールを獲得し意地を見せたが、いかんせん決勝では最高位が最終戦の6位という不本意なシーズンとなってしまった。
ドライバーは4シーズン目となるロイック選手とルーキーの中山選手のコンビ。 ロイックはトップドライバーに相応しい最高の仕事をしてくれました。 ルーキーの中山も着実に成長し、速さだけならロイックに遜色のないペースで走行することもありました。 ただ、シーズンを通して色々なことが噛み合ってなかったように思います。来シーズンは予選から速さを発揮できるマシン造りを進めていき、好結果に繋げたいと思います。