見事グランプリを獲得されました。ご感想はいかがですか？

岡本：グランプリ受賞内定のお知らせが、見覚えのない番号からかかってきた時は、「何のお話をされているのか・・」と一瞬ですが、意識が止まってしまいました。
あまりにも嬉しい出来事は、こうやって始まるのですね。大変なことになった・・賞に恥じないように頑張らないと・・が、正直な今の気持ちです。

普段はどの様な写真活動をされているのですか？

岡本：なるべく近場で家事や仕事の合間で撮影に行っています。現在は、写真活動の仲間も増え、情報交換しながら「何事にも楽しむ、今を撮る、そしてチャレンジ」をモットーに、月に1回の写真勉強会もしています。

今回の作品「アットホームな五人兄弟」の視点はどのようなものでしょうか？

岡本：モデルになっていただいたご家族を初めて訪ねた時、子どもたちの伸び伸びとした様子に驚かされ「この子たちは、将来どのような力強い大人になっていくのだろう・・」と感じ、その過程を収めたいと思いました。
しかし4回ほど訪ねた後、コロナ禍で訪問がかなわなくなってしまいました。コロナ禍が収まった後も、再訪を遠慮することになってしまっているので、今回まとめる事にしました。
子どもたちそれぞれが、お手伝いを楽しそうにしているのが印象に残り、何よりも生き生きとした表情のシーンを残したい・・と強く思いました。そこには、自分の子ども時代の思い出が、重なっているのかもしれません。

フォトコンテストや、プリントへのこだわりはどのようなものでしょうか？

岡本：フォトコンテストを本格的に始めた8年前から一貫して、コンテストは勉強の場となっています。気になったシーンに出会えれば、シャッターを押す。そして、それを自分のイメージに近づくように丁寧にレタッチをする。プリントは表現に合う用紙を選び、納得のいくまで何度でもプリントしてみる。
パソコン上では思い通りになったと思っても、プリントしてみるとイメージ通りでなかったりします。プリントして初めて、自分の作品の欠点や撮影時の問題点も見えてきます。二度と出会えないシーンで、シャッターを押してから自分の好みのプリントに仕上げるまでが、私の撮影法となっています。

今後の目標や、作品にしてみたいテーマなどありましたらお願いします。

岡本：今後もこの撮影スタイルで、常に今を撮っていけたらと思います。
テーマは、人と自然、人の暮らし、人の思い等・・。やはり「人」というテーマに惹かれます。仲間にも恵まれ、幸いにも行動をする体力もまだあります。
少しずつ時代が変化していくと同時に、撮りたいものも変化していくかもしれませんが、柔らかくしなやかに、その時の自分に沿って行きたいと思います。