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マイコンと聞いて何を想像しますか?パソコンにはいっている頭脳?電子炊飯器に入っているIC?コンピュータのようなもの?世代や背景によってはそのイメージが異なるかも知れません。ここでは、初心に立ち返って“マイコン”とは何かを考えてみたいと思います。
マイコンの基礎と選び方(評価の仕方)・比較フォーマット
マイコンに関して下記のようなPDF資料がダウンロードできます。マイコン選定などにご活用ください。
マイコンの正式名称は以下のいずれだと思われますか?
以下の分類から名称を考えてみます。
いずれにしても、プログラムを逐一、読出、解釈・実行を行い、算術論理演算、分岐を行う装置です。捉え方からは、以下の二つに分類できます。
規模感を表現した意味ではどうでしょうか。
以上のことから、現在マイコンの正式名称は、マイクロコンピュータ(Microcomputer)、マイクロコントローラ(Microcontroller)あるいは、マイクロコント―ラユニット(Micro Controller Unit)のあたりが適当と考えられます。
組み込み製品で使用されるマイコンを指します。では、組み込み製品とは、何でしょうか。日頃、私たちが使用する家電などを含め、ほとんどの電子機器を指します。家電製品、乗用車、工業製品、携帯機器、医療・健康機器など。電子機器は、必ずしもマイコンが搭載されているわけではありませんが、複雑な処理でも、柔軟に処理をすることが可能であることから、マイコンが搭載されている比率は高くなっています。
マイコンは半導体製品(IC)であり、実際にマイコンを用いた製品を開発するためには、開発環境(ハードウェア,ソフトウェア)を整えなければなりません。例えば、ネット通販を通じでマイコン(IC)を購入しただけでは、何もできません。まずはプロトタイプ開発や試験的な開発を行うための開発環境が必要です。
マイコン基板(ボード)とは、マイコンのほか、入出力装置、電源装置など、マイコンが動作するために最低限必要な部品を搭載したボードを指します。また、多くの場合、このボードはパソコンと接続してマイコンのソフトウェア開発が可能なようになっています。そのため、プロトタイプ開発や試験的な開発には最適なボードです。
マイコンの基礎と選び方(評価の仕方)・比較フォーマット
マイコンに関して下記のようなPDF資料がダウンロードできます。マイコン選定などにご活用ください。
マイコンは半導体製品(IC)の一製品です。しかし、マイコンはさまざまな要素を搭載し得る半導体製品とも言えます。
以下に半導体製品の分類例を示します。
図1 半導体製品の分類例
前述の通り、マイコンにはさまざまな要素が同じひとつの半導体チップ上に搭載されます。そのうちCPUはマイコンに搭載される一つの部品です。一部品ではありますが、人間に例えると頭脳にあたる部分で、マイコンが動作する上では、もっとも重要な部品と言えます。ちなみにパソコンに入っていて、頭脳として働いている部品は、マイコンではなくてCPUと言えます。
図2 マイコンの基本構成図
パソコン、マイコンの黎明期は、双方のCPUについて、その性能差はあまりありませんでしたが、常に高性能が求められるパソコンのCPUは、年を追うごとに性能が向上していきます。一方、マイコンに搭載されているCPUは、その組み込み製品に必要とされる性能に応じて高性能化するものもあれば、低い性能まま存続し続けているものもあります。機能的には、すべて機能の高いCPUに置き換えることは可能ですが、高性能であるほど、その価格は高価だったり、あるいは消費電力が高かったり、対象の組み込み製品によっては、使用できないこともあります。例えば、ウォッチにパソコンのCPUを搭載したら、あっという間に電池切れになってしまいます。いつの時代でも、各組み込み製品に最適なマイコンが求められるというわけです。
図3 各年代におけるパソコンとマイコンのCPU性能を示したイメージ図
マイコンには、入力、演算、記憶、制御、出力のような各機能回路が搭載されています。以下、機能回路ごとに役割・機能をみていきます。
以上1)~5)までが、もっとも基本的なマイコンの動作になりますが、マイコンにはその他にさまざまな周辺回路が搭載されています。CPUがこれらを操作して、さまざまな機能を実現することが可能です。
*1:積和演算: 積の和求める演算であり、デジタル信号処理で多用される演算式。
*2:浮動小数点演算: コンピュータにおける数値演算方式のひとつ。数値を仮数部と指数部に分けて表現することにより、極端に大きい、あるいは、小さい値であっても、その値を近似して表現することが可能になり、データサイズを抑えることができる。
マイコンの基礎と選び方(評価の仕方)・比較フォーマット
マイコンに関して下記のようなPDF資料がダウンロードできます。マイコン選定などにご活用ください。
以下は、一般的なマイコンのブロック図です。マイコン毎に多少の差異はありますが、基本的には以下のような構成になっています。本ブロック図を用いて、マイコンの動作原理を簡単に説明します。
図4 マイコンのブロック図
*各ブロック間の接続については、一般的にはバス回路*6を用いて接続しますが、ここではわかりやすさを優先して、単に矢印でデータの流れる方向を示しています。
まず、各ブロックの説明をします。
*3:フラッシュメモリ: 書き換えが可能な不揮発性メモリ。消去しないと再書き込みはできない。消去は特定のブロック単位で行う。
*4:スタティックRAM: 書き換えが可能な揮発性メモリ。リフレッシュ信号を供給する必要がない。
*5:ALU: Arithmetic Logic Unitの略で、算術演算、論理演算を行う回路のこと。
*6:バス回路:各回路ブロック間を共通の信号線で接続し、データを転送するタイミングを時間で区切って各データを送るようにした回路。これにより、配線本数を大幅に削減することが可能。
マイコンの動作の流れを説明します。
④CPU内には、レジスタという一時的な記憶エリアがあります。このレジスタの数やビット長はCPUにより異なります。レジスタとメモリ間でデータを転送、あるいは⑤周辺回路とレジスタ間でデータの転送を行います。
算術演算は、加減乗除などの計算を指し、論値演算は、論理和・論理積・排他的論理和などの演算を指します。レジスタに記憶された値などを演算して、一時的にレジスタや③メモリ(データ用)に結果を格納します。
算術論理演算した結果や、値を比較した結果に基づいて、次に読み出すべき①プログラムカウンタのアドレスを指定します。
データ転送、算術論理演算だけを実行する場合でも、①プログラムカウンタの値は、必ず一つ増え、次の②メモリ(コード用)のアドレスを指し示します。
マイコンは、多種多様な機器に使用されています。その一例は以下のようになります。
家電製品 | エアコン、炊飯器、洗濯機、掃除機、空気清浄機、電子レンジ、リモコン、感知器 |
---|---|
乗用車 | 自動車、バイク、トラクター |
工業製品 | タイムスイッチ、カウンタ、タイマ、サーモスタット、温調器、ガス・水道メータ、マルチメータ |
携帯機器 | スマートフォン、ウォッチ |
医療・健康機器 | 医療機器、体温計、血圧計 |
マイコンを利用することで、以下のようなメリットがあります。
欠点
マイコンの基礎と選び方(評価の仕方)・比較フォーマット
マイコンに関して下記のようなPDF資料がダウンロードできます。マイコン選定などにご活用ください。
ここまで、マイコンの基礎(原理や仕組み、利用例、機能など)について詳しく解説しました。それでは、次は、マイコン製品ではどんなことができるのか?について、エプソンの製品を例にご紹介します。今後、マイコンをさまざまな領域で利用される場合のヒントにご活用ください。
上記のように、エプソンのマイコンはさまざまな用途で利用できるように、ラインナップを揃えております。詳細については、下記のPDF資料で詳しく解説しているので、マイコンは一体なにができるのか?をさらに学びたい方は、ぜひお気軽に資料請求してください。
この資料では、エプソンの MCU(マイコン)が得意なこと、できることをわかりやすくまとめています。MCU選びの際の参考にしていただけたらと思います。また各 MCU のデータシート、テクニカルマニュアル、サンプルプログラム、サンプルプログラムマニュアル、評価ボード資料のダウンロードもこの資料からできますので、気になる製品があれば、ぜひお気軽にダウンロードして活用ください。
エプソンのマイコン製品については、下記のコラムで詳しく解説しています。