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トータルサービスのリーディングカンパニーである株式会社富士通エフサスは、人材育成とイノベーションの場として「みなとみらい Innovation & Future Center」を2013年6月に開設した。同施設は、社外の人々も利用できるフューチャーセンターと研修センターを融合させたもので、エプソンのインタラクティブプロジェクター「EB-1410WT」33台を導入。社会貢献に向けたイノベーションと新サービス創出のためのツールとして、「EB-1410WT」を活用する現状と効果について人財総務本部 人材開発統括部 研修部の佐野弘典氏と妻木彰吾氏に伺った。
新サービスとイノベーションを創出するツールとして
株式会社富士通エフサス
人材開発統括部
佐野 弘典氏
株式会社富士通エフサスが横浜市に開設した「みなとみらい Innovation & Future Center」は、旧センターに代わる研修およびフューチャーセンターと位置付けられている。90年代にスウェーデンで誕生したフューチャーセンターとは、社内外の多様な人々が対話を通じて豊かな未来を創る施設のこと。富士通エフサスでは、現場起点のアイディアで新サービス創出を図るとともに、顧客や地域社会との議論の場としても活用、社会貢献できるイノベーション創出も目指している。
同センター内の主要施設は、大規模なイベントに使える「Camping Studio」、研修や会議など多目的に使える「Studio“TOPOS”」、ICT機器の保守教育等を行う「Fureken Lab」。上記の他、研修室や会議室等も含めて「EB-1410WT」を計33台設置、アナログホワイトボード・壁面に投映する形で使用している。なお、会議室などスライディングウォールでレイアウトを変えられる部屋には、「EB-1410WT」ボードスタンドタイプを導入している。
旧センターで電子黒板をテスト導入したこともあったが、板書の感覚や書いたデータの連携に十分満足できず、講座や会議ではアナログホワイトボードと単体のプロジェクターを中心に使っていた。センター移設に伴い電子黒板・プロジェクターのシステムを一新するのだが、懸念したのは「デジタル化が講座・会議の足を引っ張らないこと」。ホワイトボード用マーカーと電子ペンをいちいち持ち替えたり、使い勝手が悪かったりして講座・会議の進行が妨げられ、質が下がることを避けたかったのである。「プロジェクターとしてもホワイトボードとしても使い勝手が良く、さらに普通のマーカーでも電子ペンでも書けるというのが理想。仮にデジタル機能を使いこなせなくても、ホワイトボードとして使えれば足を引っ張らないわけですから」と佐野氏は考えていた。
デジタル化により研修・会議の質向上を目指す
株式会社富士通エフサス
人材開発統括部
妻木 彰吾氏
新設のセンターでデジタル化を推進したのは、同社が講座や会議のインタラクティブ性を重視しているため。自身も講座を持つ妻木氏は、その大切さを次のように捉える。「動画で見せるだけならeラーニングで構いません。なぜ講師が必要かといえば、受講者に分かりやすく伝え、理解していないところを瞬時に判断してフォローするため。インタラクティブに講座を進めるには、アナログよりもデジタルの方が効率的です」。
講座によっては、板書の量が多くてPowerPoint®のスライドショー形式の場合は受講生が写しきれない問題もあった。デジタル化によって板書がデータとして残れば、後で活用できて学び方の質も上がるというわけである。
これらを踏まえ、アナログの使用感を残しつつ、デジタル化を推進することが導入にあたっての課題となった。多くの人が利用する施設の特性上、誰もが簡単に扱える電子黒板であることが条件となる。アナログペンと電子ペンを持ち替えるストレスがなく、どの部屋でも同じ環境にすることが求められた。また、ディスプレイタイプは大掛かりな工事が必要で、複数台を設置するには建屋への負担とコストが増大するため、軽量でありながら大画面で見られるプロジェクタータイプが採用されることとなった。なお、社内にエプソン製品を取り扱う部門があることから、早い段階から「EB-1410WT」に注目していたという。採用の決め手となったのは、実際に触れたフィーリングが良かったことにある。「電子ペンのフィーリングが通常のマーカーに近く、重量も比較的に軽くて、追従性も良かったです。Microsoft Office®のインク機能との連動など懸案であったデータ連携についても魅力を感じました」と妻木氏は語る。
思考プロセスの向上など数値化できない効果を実感
「EB-1410WT」の主な用途は、新人・技術・営業等の研修や講座、部門打ち合わせ(TV会議含む)をはじめとする会議。データ連携は、ホワイトボード機能だけを使っている時はサーバー経由でPDF形式に保存、インク機能を使用する際にはローカルPCにデータを取る環境を構築している。
稼動開始からほどなく、データ保存できることで明らかな導入効果が出たという。会議中に消えていく情報をいかに管理するかという課題が解決されたのである。「アナログボードでの会議は、誰かがテキスト打ちをすれば情報は残りますが、その人は議論に参加できません。何よりも大切なアイディアを1人分ロスするのです。EB-1410WTのホワイトボード機能は、情報が残せてページを行き来できるので、思考プロセスを止めることなく会議を進められます」(佐野氏)。
研修関連では、受講生の深い理解につながる他、業務で欠席した際のフォローにも成果を上げている。受講生にも好評で、旧センターでの講座を経験した社員からは「デジタルデータに直接書き込むので印象に残る」「技術研修など講座のスタイルにマッチして分かりやすい」といった意見が多い。また、副次的な効果として研修用テキストもレベルアップしている。「ICTのテキストは生き物。講座で気付いた改善点をフィードバックして改訂するには、データ保存がとても役立ちます」と妻木氏。
導入前に懸念していたハードの使い勝手に関しても、トレーニング期間がなくてもスムーズに使えている。目には見えず、数値化もできないところで「確実に業務の効率化と質の向上につながっています」と佐野氏は実感している。
イノベーション創出に向けインタラクティブ性のさらなる強化を
将来的には、TV会議の環境を利用して「EB-1410WT」を介した遠隔授業を検討している。板書と講師の音声をメインにしたやりとりができれば、出張講座ほどのコストを掛けず、eラーニング以上の成果が出せると見ている。「板書、講師の声、顔という優先順位で手軽かつ安定した遠隔共有機能があれば、新しい研修の姿を描くことができます」と佐野氏。また、同じ室内でのインタラクティブ性の向上にも期待している。モバイル端末の利用が増える中、アイディアを出し合いプロジェクターで投映することができれば、より質の高い意見交換ができるというわけである。
同センターでの評価を受け、大阪エリアで4台、都内拠点で5台の「EB-1410WT」が導入されている。インタラクティブプロジェクターの可能性を最大限に活用し、新サービスさらには社会貢献につながるイノベーションの創出を現実的に考えているのである。
所在地:横浜市西区みなとみらい2-3-3
クイーンズタワーB棟9階
最寄駅:JR京浜東北線・根岸線 桜木町駅、
みなとみらい線 みなとみらい駅
URL:http://jp.fujitsu.com/group/fsas/facilities/future-center/
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