(注)販売終了製品
宇宙航空・エネルギー機器、建機等の総合重機メーカーであるIHIは、ガスタービン発電プラント事業で顧客企業に販売した発電設備の遠隔監視を行う「お客さま 運用支援センター」を本社内に開設した。発電設備の運転状態など様々なデータを解析し、不具合の兆候や異常を検知する施設で、集められたデータを表示して対策を練るためのICT機器として、エプソンのインタラクティブ機能付きプロジェクター「EB-1410WT」を4台導入した。運用支援業務の高度化、各拠点とのコミュニケーションの強化を目的とする同センターで、インタラクティブ機能付プロジェクターがいかなる役割を担っているのか、センターを管轄する柴沼徹氏と島田紀一氏にお話を伺った。
世界中から集まるビッグデータを効果的に活用できるプロジェクター
株式会社IHI
エネルギーセクター
プロジェクトセンター
原動機PJ統括部 次長
柴沼 徹氏
ガスタービン発電プラントは、顧客企業の工場や生産ラインを稼働させるなど事業の根幹を支えている。発電停止となれば、顧客に大きな損害を与えてしまうため、IHIでは世界各国の企業に納入したプラントのアフターサービスに注力している。2013年12月に新設された「お客さま 運用支援センター」はその中枢という位置付けである。24時間モニタリングしている各プラントの運用データからトラブルまたはその予兆が読み取れたら、担当者や設計者が分析、必要ならば同センターで幹部が対応を協議して実行するという流れになっている。
同センター開設にあたっては、情報処理の速度を上げるとともに、短時間で正確に情報を共有できることが求められた。特に共有に関しては、「センターに集まった社員だけではなく、各地の営業拠点も含めて迅速かつ正確に多くのデータを共有できることも重要」(原動機PJ統括部次長の柴沼徹氏)で、インタラクティブ機能付プロジェクターが選定されるに至った。同センターの他に都内の工場とサービスセンターにも1台ずつ導入されている。
超短焦点や外観も選定理由の一つとなった。同センターは、アフターサービス体制を顧客にアピールする役目もあり、隣接する見学エリアから内部が見える構造のため空間デザインにもこだわった。「視野角の広く横長のレイアウトによって画面を確認でき、室内の色味を統一できてデザインの調和を取れた」(IT企画推進部 島田紀一氏)とのこと。なお、見学エリアにもお客様への説明用にインタラクティブ機能付プロジェクターが設置されている。
異常検知の際はテレビ会議で迅速な対策も可能、司令室の効率化に貢献
「お客さま 運用支援センター」には、インタラクティブ機能付プロジェクターならびに投映専用プロジェクター、高性能パソコン、テレビ会議システム、複数モニターなどのICT機器を導入している。顧客のガスタービン発電プラントの制御システムともインターネットで結んで情報を共有、本社からプラントの制御パラメーター等を操作できるようになっている。
センター開設以前も同様の対策室があったが、投映専用のエプソン製プロジェクター1台とテレビ会議システム、アナログホワイトボードという設備であった。遠隔地の拠点とのテレビ会議では、プロジェクターで情報を投映したホワイトボードをカメラで写して、相手に提示するという手段を取っていたそうだ。インタラクティブ機能付プロジェクターの導入により、「センターで書き込んだものが拠点でも見えることは大きなポイントです。ホワイトボードにカメラを向けていたときと比べれば、会議の効率化に大きく貢献しています」と柴沼氏。
また、インタラクティブ機能付プロジェクターは、3台が連動する形で設置され、多くの情報を共有、ホワイトボード機能でもより多くの議事録を書き込めるようになっている。迅速に共有できるデータを物理的に増やす狙いであったが、実際に使ってみると大きな成果が出ているという。「プロジェクター1台で会議を行っていた時は、表示スペースが少ないとは誰も思っていませんでした。3連になりスペースが増えて、いろいろなデータを表示してみたら便利だと気付いたのです。対策立案の質を上げてくれたことは間違いないと思います」(島田氏)。
3連仕様にしたことで、ひとつの画像を3画面にわたって表示したり、ホワイトボード機能では画面をまたいで線を入力するといったこともできるようになっている。特に、3連をひとつの画面にできることで、ガスタービンの断面図を実物大で表示することも可能になっている。「トラブルが起きた場合に、その場所を説明する時にとても便利です。現在は、接続するパソコンの壁紙にガスタービンの図を設定して、会議の途中にすぐに出せるようにしています。地味なことかもしれませんが、3連プロジェクターのスケールメリットによる副産物でした」と島田氏は笑顔を見せていた。
「impressive!!」顧客企業からの信頼も大幅向上
株式会社IHI
エネルギー・プラントセクター
IT企画推進部 主査
島田 紀一氏
「お客さま 運用支援センター」は、顧客ならびに新市場へ向けた企業PRの役割も担っているが、見学エリアを訪れた顧客からの反応も上々のようだ。「活動の見える化を推進するという側面もありましたので、海外のお客様が“Impressive!”を連呼してくださったのは、とても嬉しかったです。また、日本のお客様からは“サポートに対する本気度を感じることができた”というありがたいお言葉もいただけました」と柴沼氏。印象的な3連仕様のインタラクティブ機能付プロジェクターをはじめ、各種ICT機器の導入と効果的な活用が顧客の信頼につながり、IHIのブランディングにも貢献しているのである。
今後の活用については、3連という特殊な設置のため、インタラクティブ機能の連動性を強化することが課題になってくる。また、同センターではトラブルなどの突発的な会議以外に、前日の運用データを確認・分析する会議が毎日行われているが、インタラクティブ機能を深く理解して使いこなせるようにしていくとのこと。そして、世界中にいる顧客のアフターサービスをさらに強化するため、国内各地をはじめ、アメリカやタイなどの拠点にもインタラクティブ機能付プロジェクターを導入して情報の共有と効率的な利用を進めていく計画である。
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