(注)販売終了製品
各種デジタルカメラおよび一眼レフカメラ用交換レンズメーカーであるシグマは、遠隔地にある本社と工場を結ぶテレビ会議システムの質の向上を図り、エプソンのインタラクティブ機能付プロジェクター「EB-1410WT」を導入した。同社は、本社開発部と会津工場の技術部の間でCAD画像を共有し、製品開発の会議を重ねていくという業務フローになっており、遠隔地とコミュニケーションを取りながら意見を交換して、クオリティの高い製品を生み出している。拠点間のコミュニケーション強化ならびに共有できる情報量を増加すべく導入されたエプソンのインタラクティブ機能付プロジェクターがいかなる成果を上げているのか、会津工場・技術部部長の小川真二氏にお話を伺った。
多くの情報と相手の表情が見えることが重要
株式会社シグマ
技術部部長
小川 真二氏
シグマの会津工場では、遠隔地にある本社とのやりとりは電話やファックス、メールといった環境で行われていた。CADのデータは、当時のネットワークツールを介して何とか共有して情報交換を行い、その上で定期的に出張して確認するという環境であった。数年前にテレビ会議システムを導入、さらに最新のシステムに更新して、以前に比べれば情報共有をしやすくなったが、使っていくうちに不便なところが見えてきて課題解決には至らなかったという。例えば、CAD画像を共有するには、ノートPCをテレビ画面に表示させるという手間が掛かり、さらに参加者の表情が見えなくなるという問題があった。「相手の顔が見えることが会議では重要です。Face to Faceで表情を確認しながらでなければ、いいコミュニケーションは取れません」と小川氏。また、テレビ画面のサイズが限られてCADの細かなところまで確認できない、CAD画像にアイデアや意見を書き込めないことも不便に感じていたそうだ。
CAD画像に意見やアイデアを自由に書き込んで問題を解決したい
レンズやカメラの細かな部分まで大きく表示でき、書き込める場所も多いというスケールメリットが選定の決め手に
情報共有と意思疎通の両面でシステムの課題を抱えていた2013年9月に、担当営業からエプソンのインタラクティブ機能付プロジェクターを提案され、約2ヵ月の検討期間を経て同年12月に導入に至った。
テレビ会議システムを併用した多拠点インタラクティブ機能(システム構成図参照)により、「拠点間で互いに自由にCAD画面へ書き込めて情報を共有でき、相手の表情も常に見られること」(小川氏)が導入の決め手になった。
もちろん、競合製品とも比較したが、ワイド82型ボードスタンドの大きさが選定理由になったそうだ。カメラやレンズのCAD画像は細かな部位が多く、そこに意見や修正点を書き込みながら問題を解消していくため、共有する画面そのものに大きさが必要だったのである。
意思疎通しながら自由に書き込めることで会議の質が向上
遠隔会議のシステムは、テレビ会議システムで会議室の画像と音声をやりとりして、CADなど製品に関する映像はノートPCを使ってエプソンのインタラクティブ機能付プロジェクターでの多拠点インタラクティブ機能を共有するという環境。ノートPCとのデータ通信は、無線LANを介している。製品開発では立ち上げから完成まで遠隔会議を行っており、インタラクティブ機能付プロジェクターを導入してからは、会議の頻度が上がり、ほぼ毎日のように利用しているそうだ。導入当初こそ電子ペンの扱いに慣れないため、従来通りの会議となるケースもあったが、お互いに自由に書き込めて、相手の反応も見える利便性を誰もが実感しており、すべてのテレビ会議でエプソンのインタラクティブ機能付プロジェクターを使っているそうだ。
最も大きな導入効果は、会議内容が濃密になったこと。「お互いに書き込めると、アイデアや意見が次々に出てきます。これまでは、会議が煮詰まって途中で終わらせることがありましたが、最後までやろうという雰囲気になっています」と小川氏。利便性向上により会議の時間短縮につながっただけではなく、アイデアやコミュニケーションがここまで活発になるとは想定していなかったという。
もうひとつ想定外の効果があったのは業務効率化の側面。「遠隔地という感覚がなくなり、深いコミュニケーションが取れるようになりました。以前は、最終確認のために互いに出張することが多かったのですが、大幅に減っています」と小川氏は驚きの様子。エプソンのインタラクティブ機能付プロジェクター導入後は、出張にかかるコストとタイムロスが削減されるという効率化につながったのである。
遠隔会議は、4人対4人の規模が中心で、多いときは10人対10人になることもある。参加者の半数程度がノートPCを持込み、そこからデータを投映している。必要なデータが異なるPCに入っている場合は、無線LANを経由して適宜切り替えられるため、シームレスに会議を続けられるのもメリットになっている。書き込んだデータは、担当者が随時保存してメーリングリストで共有、そのまま資料や議事録として活用している。会議後に議事録として打ち直す必要がなくなり、いつでも確認・参照できることも重要な導入効果となっている。
ちなみに、会津工場では技術部以外の生産管理・購買・サービスといった部門もインタラクティブ機能付プロジェクターを含めたテレビ会議システムを利用して本社との会議を行っている。Excel®やMicrosoft® Wordでの情報共有が主な用途で、特にExcel®は字が小さくなりがちなので、大きく表示できることにメリットを感じているとのこと。
導入から半年、機能を使いこなして新たな成果を期待
部内会議の際は、インタラクティブ機能付プロジェクターのホワイトボード機能を主に使用している。自社独自の工程表を作成してテンプレートに登録するなど効果的に活用しており、書き込んだデータはUSBメモリに保存、次回はそこから呼び出して迅速に続きを話し合えるようになっている。今後は、データの保存をUSBメモリではなく、セキュリティの高いサーバーに保存する仕様にすることが課題とのこと。
導入当初こそ、電子ペンの本体やペン先が太く感じたり、線が途切れたりといった書き心地に不満を持つ社員もいたそうだが、トレーニングの機会を設けなくてもすぐに慣れて使いこなせるようになっているそうだ。導入から半年が経過して、「こういう使い方を試してみたい」というリクエストが増えており、さらに濃密な遠隔会議になることを期待している。
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