導入事例 MANGA Performance W3(ワンダースリー)

ビジネス向けプロジェクター導入事例:MANGA Performance W3(ワンダースリー) 日本の漫画表現と、プロジェクションマッピングを用いた映像表現が融合し、新しい世界を表現した。

公演の内容に関する記述があります。観劇前の方はご了承ください。

導入モデル

使用機種:EB-L1505U×2台/EB-L1100U×2台/EB-530×2台
用途:舞台演出プロジェクションマッピング

EB-L1505U

大ホールや講堂で、明るさと迫力の高画質を。信頼性や静音性にも優れたレーザー光源の4K対応モデル。

EB-L1505U(販売終了製品)
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EB-L1100U

大ホールや講堂で、明るさと迫力の高画質を。信頼性や静音性にも優れたレーザー光源の4K対応モデル。

EB-L1100U(販売終了製品)
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EB-530

短い距離で大画面を実現する「超」短焦点モデル。

EB-530(販売終了製品)
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MANGA Performance W3(ワンダースリー)のご紹介

宇宙初(トライアウト)公演:2017年7月1日(土)~7月9日(日)、本公演:2017年11月3日(日)~2018年3月4日(日)
(注)宇宙初公演時の公演タイトルは「Amazing Performance W3」

プロジェクターが創り出す新たな映像舞台

手塚治虫 生誕90周年記念「MANGA Performance W3(ワンダースリー)」の構成・演出を手がけるウォーリー木下氏は、「手塚治虫さんの世界観を表現する上で、プロジェクションマッピングは重要な要素の1つであった」と話す。
この舞台では、合計6台のプロジェクターを同時制御することで、日本の漫画表現と、プロジェクションマッピングを用いた映像表現が融合し、今まで誰も見たことのない新しい手塚治虫氏の世界を見事に表現した。
エプソンでは、本公演に先駆けてトライアウト公演で映像機材協力を行った。舞台にプロジェクターを使用した経緯、その効果について、劇作家・演出家のウォーリー木下氏とシステム担当者に伺った。

ステージ背面に漫画の映像を投影。©Tezuka Productions

導入背景

パフォーマンスと物語が融合した新しい舞台を創りたい。

W3(ワンダースリー)という手塚治虫さんの作品を使って、プロジェクションマッピングの映像と役者の動き、音楽を融合させた演出方法で、見た人が直感的に理解できる、新しい舞台を創りたいと思っていた。最小限の言葉で舞台を構成し、W3(ワンダースリー)の物語性を表現して、お客さんに、ただ楽しかっただけではなく、手塚治虫さんが考えていた思想に触れてもらいたいと考えた。

そのコンセプトから、アニメーションの一個の動きでも生きているように感じられたり、何か不思議なものを見ているような気持ちになったりするような映像を使用し、舞台上で「動く漫画」の世界を作ろうという話になった。今回は、あえて台本を用意せず、みんなでシーン毎のアイディアを出し合いながら制作を進めた。

映像をただ投影するだけではなく、舞台美術が動いたり、変化したりするところに動きのある映像を合わせていく手法は、舞台の世界ではこれまで用いられることが意外とないので、そういった息づかいが感じられるようなワクワクする作品にしたかった。

ウォーリー木下氏

ウォーリー木下氏
劇作家・演出家。劇団☆世界一団を結成し、現在は「Sunday(劇団☆世界一団を改称)」の代表として作・演出を担当。また、ノンバーバルパフォーマンス「ギア-GEAR-」の立ち上げに関わり、言葉を使わず、五感を刺激するエンターテイメントは小劇場では異例のロングランを記録。主な作品に、ハイパープロジェクション演劇「ハイキュー!!」「Honganji」など。また「東京ワンピースタワーONE PIECE LIVE ATTRACTION」の演出やライブ演出(東京パフォーマンスドール)を手がけている。

選定理由

決め手はエプソンが持つ高い機能性と信頼性。

「動く漫画」の世界を舞台上で表現する上で、プロジェクションマッピングは不可欠。プロジェクター無くして今回の作品は成立しなかったと言っても過言ではない。
プロジェクションマッピングは大きな建物に投影することが多いが、今回の作品では、舞台上の小道具への単体投影や、映像が役者の一部となり、またある時は役者の代わりをすることをテーマにしていたため、どのようなものに投影してもクリアに見える「明るく高画質」のプロジェクターを求めていた。

また、W3(ワンダースリー)公演は、200回近いロングラン開催を予定している。長期間の本番で使用してもノーメンテナンスに近い状態で使用できるレーザー光源プロジェクターは必須条件であったため、信頼性の高いエプソンを選んだ。他にも、プロジェクターを4台客席の中に仕込む為にクーリングファンの「静音性」や、客席を潰しての設置になるため、「明るく高画質」なのに「小型・軽量」であることも決め手だった。

エプソンのプロジェクターは、我々が求めている性能を持ちながら、コストパフォーマンスにも優れており、短焦点レンズのラインナップが豊富だったため、制作する側にとっては本当にありがたかった。

キャラクターの映像がまるで役者のように背景パネルの上を走り回ったりする演出。舞台上の隅に投影してもきちんと綺麗に見えている。

キャラクターの映像がまるで役者のように背景パネルの上を走り回ったりする演出。舞台上の隅に投影してもきちんと綺麗に見えている。

客席内に設置された12000lmの高輝度プロジェクター。

客席内に設置された12000lmの高輝度プロジェクター

導入効果

多くのアイディアを実行し、新しい映像表現を生み出した。

エプソンのプロジェクターは、「明るく高画質」でありながら「小型・軽量」で、現場ではとてもありがたかった。いくら明るさがあっても、あまりにも大きいプロジェクターは、アリーナクラスでのコンサートや屋外壁面投影などでは問題ないが、お芝居、ミュージカル、コンサートなどの小中劇場での演目では設置および使用はなかなか難しい。

また、今回の舞台のように複数台のプロジェクターを使用する場合は、映像の色味や明るさなどの調整がどの程度素早く出来るかが、現場では大事な要素。複数台のプロジェクターを調整する上では、細かく調整する必要があるが、仕込み時間の限られた時間の中での調整なので、出来るだけシンプルに調整出来る方が時間の節約にもなり助かる。実際、役者の立ち位置との整合性を取るなど、パソコンソフト上の調整はかなりの時間を取ったが、その調整したものを映し出すプロジェクターの信頼性が高かったため、ソフト上での調整に専念することができた。実際の映像の再現性はとても素晴らしかった。例えば、冒頭の嵐のシーンでは、雨のザーザーとか雷のゴロゴロといった音が窓の外の明かりで擬音の文字、いわゆる漫画のオノマトペが投影されるが、それが「動く漫画」の世界観、これから始まるのが漫画だということを説明するのにとても有効だった。オノマトペを投影すれば、音を目で感じてもらえるのでデザインとして面白いし、お客様が見てもわかりやすい。初期の頃からやりたかったアイディアだったので実現できて、本当に良かった。ほかにも、悪党たちと主人公が戦うシーンでは、漫画の世界だから、白黒の世界観で、人が影になってその影と戦う演出を行った。映像の動きと役者の動きを連携させながら、迫力のあるシーンを作ることができた。そういった派手なシーンはもちろんだが、ガスコンロにかけてあったヤカンが沸騰したときに湯気だけを映像で表現するときや、動いて演技する役者が一瞬のポーズを作りその役者の身体へ投影したときも、特別な調整をしなくても、きれいに投影されていたし、制作された映像の再現性は素晴らしく、とても優れた商品だと感じた。プロジェクターの性能が良いからこそ、照明や音楽と組み合わせて、大きいところでは迫力あるもの、小さいところではミニマムでもワクワクするものと使い分けながら舞台を作り上げることができたと思っている。今回の舞台を通じて、プロジェクションマッピングを使った新しい映像表現に挑戦することができたので、プロジェクターを使って良かったと思う。

窓にオノマトペの映像を投影し、雷と雨の音を文字で表現。

窓にオノマトペの映像を投影し、雷と雨の音を文字で表現。

全6台のプロジェクターをPCでコントロールし、映像と役者の動きを連携。

全6台のプロジェクターをPCでコントロールし、映像と役者の動きを連携。

今後の展望

舞台でプロジェクター映像をもっと活用し、新しいことに調整したい。

演劇にプロジェクター映像を使用するのが稀だったのは一昔前の話。最近は使われる機会も増えて来ている。音楽や照明と同じレベルで使うことが当たり前になれば、自然と新しい表現が生まれ、面白くなっていくと思うし、新しい演出ができる時代になってきている。
超高速センサーで役者の動きに合わせていく演出や、アニメと役者が等身大ぐらいのサイズで会話する演出など、今回はできなかったアイディアが多くある。今後も新しい映像表現に挑戦していきたい。

舞台上で主人公と映像により表現された影が戦うシーン。映像と役者の動きの連携により実現した、新しい映像表現となった。舞台上で主人公と映像により表現された影が戦うシーン。映像と役者の動きの連携により実現した、新しい映像表現となった。

舞台上で主人公と映像により表現された影が戦うシーン。映像と役者の動きの連携により実現した、新しい映像表現となった。

活用事例を動画でご紹介

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2017年9月7日現在
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