ICT教育を検討しているものの、教育に効果はあるのか?教師の負担はどうなのか?と疑問をお持ちの方もいらっしゃるでしょう。ICT機器を導入したものの、しっかり活用しきれていないというケースもあるようです。
そこで、電子黒板や一人一台端末などを導入して活用している学校の先生方にお聞きした変化やメリットを、Before/After形式でご紹介します。
先生が教科書を読み上げたり、板書したりしながら授業を進行。子どもによっては集中が続かず迷子になることも。そうなると、授業がつまらなくなって、集中力を維持できない子も。
見せたいところを大きく表示でき、授業の進行に沿って内容を変えることができます。聞くだけの説明では、どこをやっているかわかりにくい子も、視覚的にとらえることができるので、理解につながり、意欲的に取り組むように。
黒板と大型テレビを併用していたときは、児童生徒の視線があちこちに散乱し、どこを見ていいかわからない子がいた。特に発達に特性のある児童生徒の中には、目に映る情報が増えると集中力を欠いてしまう子もいた。
授業の課題提示や資料の提示、発表から振り返りまで、すべての情報を一つの黒板で表示できるようになり、集中して見るようになった。
例えば、英語の授業に音声教材や映像教材は不可欠。音声教材としてCDとCDラジカセ、映像を流すために可動式テレビとDVDプレイヤー、またピクチャーカードを持参するなどの準備が必要だった。
持参したノートPCを教室の電子黒板にケーブルや無線で接続して、デジタル教材を表示するだけ。準備の手間を大幅に削減。また電子ペンで単語をタッチするだけで電子黒板からタイミングよくきれいな音声が出る。
先生が板書している間、児童・生徒は待つことに。同じように、授業のプリントを教室の全員に配布する時間も、意外に児童・生徒を待たせるもの。
あらかじめ用意した教材を投写するだけで、児童・生徒の待ち時間は不要に。プリントも、データで配布すれば瞬時に届きます。時間を短縮できた分、思考や活動の時間が増え、意見などの記述がしっかりできるように。
児童・生徒の考えや感想は、授業が終わった後にノートを集めて確認。授業中に個別の進度を確認したり、全体の意見を共有することは難しかった。
児童・生徒の考えや感想を、リアルタイムに電子黒板に映し出すことができるように。個別にアドバイスしたり、みんなの意見を共有して意見を交換したりしながら、授業を進めることができるようになった。
従来は体育館や講堂などに全員が集まっていたが、後ろからだと資料が見えづらかったり声が聞こえにくかったりして、集中力が続かないことも。
ビデオ会議システムを電子黒板で表示し、各教室にいながら同時に説明を聞く。スライドや写真も画面共有でき、話し合いもしやすい。